岐阜県岐南町の町長が町の第三者委員会の報告書でみずからのセクハラ行為などが認定されたことを受けて、28日記者団に対し「心身ともに疲れました」などと述べ、3月5日付けで辞職する意向を明らかにしました。

岐南町の第三者委員会は27日、小島英雄町長（74）が多数の女性職員に対し、体を触るといった少なくとも99件のセクハラ行為などをしていたとする調査報告書をまとめました。

報告書では女性職員の頭や手、お尻などを触るセクハラ行為のほか、多数の職員に対して「懲戒」や「クビ」などのことばを伴ったどう喝が日常的に行われていたことなどが認められたとして、町長について「即時の辞職以外の選択肢はないと考える」としていました。

これを受けて小島町長は28日記者会見し、女性職員の頭や手を触ったことを認め、「ねぎらいやほめる意味でやったものだが今はセクハラだと思っている。不快な思いをさせ申し訳なかった」と述べました。

一方で、職員をどう喝していたとされたことについては「パワハラと言われればそうかもしれないが指導の意味だった」としたうえで「報告書は全部読んでいないが私が知らない行為まで認定されており、中立性に欠け偏見がある。もう少し丁寧に調査してほしかった」などと批判しました。

また、報告書で第三者委員会の事務局員の交代を指示するなど調査妨害を行ったと指摘されたことについては「違う調査方法を提案しただけで、妨害ではありません」と否定しました。

そのうえで「お騒がせしたことは申し訳ない。住民感情もあり、大きな報道が出て良心のかしゃくがある」などと述べたうえで、予算編成や町議会があるなどとして当初は5月末までに辞職する意向を示しました。

しかし、小島町長は会見の3時間半後、記者団の取材に対し「いろいろな人から電話をもらい心が折れた。心身ともに疲れました」などと述べ、29日、議長に辞職願いを提出し来月5日付けで辞職する意向を明らかにしました。

3月1日から始まる定例の町議会には出席しないということです。