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お役立ち情報満載!妙高はねうまラインの旅 撮影秘話

  • 2024年02月01日

新潟県内を走る鉄道沿線の人々とふれあう『ぐるっとにいがた鉄道旅』。
今回は、えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインに乗って、直江津駅から妙高高原駅まで、雪景色の美しい38キロを旅しました。
本記事では、番組では紹介しきれなかった旅先のプチ情報や、旅人 石井由貴キャスターとの撮影の裏側などをたっぷりご紹介!
コレを読んで、あなたも冬の上越・妙高へ出発進行~!

もくじ

  1. 直江津 旅のはじまりは鉄道発祥の地
  2. 高田  雪国の装いで城下町をお散歩
  3. 二本木 県内唯一!スイッチバックの残る駅
  4. 二本木 家族の絆が繋ぐこだわりの焼肉屋さん
  5. 関山  新名産はビール×○○!
  6. 妙高高原 日本最初のスキーを体験
  7. 妙高高原 旅の疲れを癒すのはやっぱり温泉

1.直江津 旅のはじまりは鉄道発祥の地

明治19年8月15日新潟県最初の鉄道が直江津~関山間で開通しました。
妙高はねうまラインの旅は、そんな鉄道発祥の駅直江津からスタート。

2番線のホームで、石井さんある標識を発見!

こちらは、“0(ゼロ)キロポスト”。
鉄道の起点となるもので、駅間の距離を測ったり、運賃などの算出基準に使われるそうです。
右上は記念に設置されたオブジェで、実物はホームの下、線路の脇に釘のように刺さった標識です。

電車を待っていると、やってきたのはレトロな色合いの車両。
これは週末限定で走る「観光急行」なんと50年以上前に製造された車両を走らせています。

国鉄急行色に塗られた当時さながらの車体に、ヘッドマークやボックスシートなど、懐かしさを感じさせる要素満点です。
ただし、現在は車両検査中で運休しています。
再開は3月末~4月初旬を予定。春になったらまた会いましょう~

2.高田 雪国の装いで城下町をお散歩

直江津駅から2駅進んで、高田駅に到着。
すると、ホームに満面の笑みで手を振る人たちが…!
その正体は、地域のボランティアからなる「雁木のまち高田おもてなし隊」のみなさん。

冬の間、高田駅で途中停車する観光列車雪月花のお客さんをお出迎えしています。
みなさんが着ているのは、男性ものをとんび、女性ものを角巻と言って、高田で昭和40年頃まで着られていた防寒着です。

石井さんもそのあったかさに驚いていた角巻は、ウール100%で表面の水をはじく性質があるため、湿った雪の降る上越に暮らす女性には欠かせないものでした。
高田のお母さんたちの間では「赤子が泣いたら角巻ですっぽり包んでやると安心して泣き止む」なんてお話も語り継がれているそうです。

そんな角巻・とんび、事前予約制で貸出も行われています。
雪国に伝わるあったか~い装いで、歴史ある高田のまちを歩いてみませんか。

お問い合わせはこちら
雁木のまち高田 おもてなし隊
TEL:025-525-2501

3.二本木 県内唯一!スイッチバックの残る駅

高田駅を出発した石井さん、車内である人物と待ち合わせ。
鉄道マン歴46年の東條公男駅長です。

この先にある珍しい鉄道システムの解説をお願いしました。
東條駅長「ここからは上り坂とカーブが続きます。」

駅長の言葉通り、電車は音をあげながら坂を登っていきます。
もうすぐ次の駅というところで、電車は木製の雪囲いの中へ。

スピードダウンしたかと思うと…そのまま停止してしまいました!

さらに…

バックした先には、次の駅二本木駅がありました。
この不思議体験の秘密は、二本木駅が採用する鉄道システム「スイッチバック」に由来します。

坂をのぼってきた電車は本線を外れて、一旦平地につくられた折り返し線に入り、バックして、二本木駅に入ります。

こうすることで、再出発した電車は、助走をつけて坂道に戻ることができるんです。

東條駅長「自転車で坂を登るのを想像してください。坂の途中で一旦止まって、そこからこぎ出そうとするとかなり大変ですよね。電車もそれと一緒で、平地での助走が必要なんです。」

スイッチバックを導入した二本木駅が開業したのは今から113年前。
基本構造を残した現在の駅舎や周辺設備は、国の有形文化財に登録されています。

外観はレトロな駅舎ですが、中は一転…

モダンなカフェスペースが広がっています。
オリジナルデザインのカップで提供されるコーヒーが人気な、地域の人と観光客の憩いの場です。
石井さんは、昔ながらの厚紙でできた記念切符を購入。
日付を押してくれるのが嬉しいですね。

4.二本木 家族の絆が繋ぐこだわりの焼肉屋さん

鉄道旅も中盤、そろそろお腹の空く頃。
東條駅長に県外からもお客さんが殺到する人気店があると聞き、駅から歩くこと10分赤い屋根が特徴的な肉屋さんに到着。
中へ入ると…精肉店のガラスケースがどどーんとお出迎え。
お店のお母さんに案内されて、細い廊下を進むと…奥は焼肉屋さんに繋がっていました!

石井さんが注文したのは、1番人気のカルホル定食税込2,000円。

カルビは精肉店こだわりのA5ランク…はたしてお味は?

そして、ぷるっぷるのホルモンは下処理に秘密が。

塩もみしてから、冷水で1時間かけて余分な脂や汚れを落とします。
大変な作業ですが、こうすることで臭みを取り除くことができるそうです。
下処理を担当するのは、5年前から店を手伝っている豊岡純さん(24)。
ゆくゆくは3代目として、お店の味を引き継ぎたいそうです。

純さん「祖父からホルモンの洗い方が一番大事って習ったんです。ホルモンが苦手でもここのだと食べられるって言ってくれるお客さんもいるので。」
2代目・父雅一さん「よくやってるなと思います。私は若いころもっと遊んでたんで(笑)」
祖母 一枝さん「本当はもっときれいなところへ行けばいいのにねって…でも継いでくれますから、私としたら店を大きくするとかじゃなくて、地域の人とかみんなに愛される店にしてほしいですね。」

5.関山 新名産はビール ✖ 〇〇!

電車は上越市を抜け妙高市へ。
終点の1つ前、関山駅で降りてみることにしました。
実は、現在の関山駅は2代目。1985年に移転する前の旧関山駅は、二本木駅と同じスイッチバックの駅でした。

石井さんが訪ねたのは、旧関山駅時代から駅前にある老舗酒店。
この店で最近話題となっているのが…

コーヒー豆と麦を一緒に発酵させてつくったクラフトビールです。

このビールは4代目の川上晃平さんが、隣町で地ビール会社を経営する髙木千歩さんと、地元で喫茶店を営む野村功太朗さんと一緒に開発しました。

地域を盛り上げたいという3人が、現在新たに挑戦中なのが、妙高の冬の特産「食用ほおずき」を隠し味にした第2弾。
食用ほおずき独特の甘酸っぱさが、浅煎りのコーヒー豆の味を引き立たせるスパイスになるんだそうですよ。
完成は2月初旬を予定。
鉄道旅のお供にいかがですか。

6.妙高高原 日本最初のスキーを体験

終点の妙高高原駅で石井さんを待っていたのは…全国ゆるキャラグランプリで10位入賞経験を持つ新潟の大人気キャラクターレルヒさん!

当初は通常の駅員さんと同じく、立った状態で石井さんを待ち受ける算段でしたが、2m70㎝の高身長が窓口に収まりきらず、急遽イスに座った状態に変えて対応してくれました。

レルヒさんのモデルは、今から114年前の上越市に、日本で最初のスキー術を伝えたレルヒ少佐です。
『一本杖スキー術』と呼ばれる当時のスキー術はどんなものだったのか?レルヒさんのすすめで、石井さんも体験することになりました。

教えてくれるのは、一本杖スキー術を伝えて60年、「レルヒの会」の皆さんです。

その名のとおり、2本のストックのかわりに、この1本長い杖でスキーを操ります。
足元にも特徴があります。
かかとがスキー板に固定されていません。
レルヒ少佐の時代は、スキー場もリフトもない雪山を滑ったため、斜面を歩いて登れるようにこうした構造になっています。

石井「目標は少しでも滑ることです。できるかな?」
群馬出身、普通のスキーの腕前はそこそこという石井さん、いざ一本杖スキー術に挑戦です!

かかとが固定されないことで、板に足の力が伝わりづらく思うように操れません。
なんども派手に転ぶ石井さん。

正直、日も暮れてきたので、途中で止めに入ろうかと思いましたが、何度倒れてもすぐに立ち上がり、先生の増田さんにアドバイスを求める真剣な姿に我々もかける言葉を失い…滑り続けて1時間。
最終的には、先生も驚くほどの上達を見せてくれました!

最後まで応援してくださったレルヒさんとレルヒの会の皆さん、スキー場のみなさん、お世話になりました!

一本杖スキー術について、もっと詳しく知りたいという方には、日本スキー発祥記念館もおすすめです。
レルヒ少佐の遺品だという机など貴重な展示もありますよ。

日本スキー発祥記念館
住所:〒943-0893新潟県上越市大貫2丁目18番37号
TEL:025-523-3766
4月~10月:9時~16時30分
11月~3月:10時~16時休館日:月曜日
日本スキー発祥記念館ご利用案内-上越市ホームページ(NHKサイトを離れます)

7.妙高高原 旅の疲れを癒すのはやっぱり温泉

かつてスキーと共に多くの観光客を呼び寄せたのが駅前にある妙高温泉です。
現在、1軒だけ残る共同浴場「大湯」を訪ねました。

地域の方は会員になると100円、75歳以上だと50円で利用できるということもあり、家のお風呂にはほとんど入らないそうです。

石井さんは400円払って券を購入。
妙高山の南地獄谷から引いてきたかけ流しの湯を堪能しました。
ちなみに、今回の撮影は「音のリアルさ」にもこだわりました。
石井さんのいい湯だな♪もリテイク数回、スタッフもケロリン桶を転がすこと10数回。
少しでも大湯の気持ちよさが伝わっていいたら何よりです。

雪国の歴史と人情に身も心もあったまった妙高はねうまラインの旅。
ぜひ皆さんもこの冬、遊びに行ってみてください。

放送した番組は、NHKプラスでもお楽しみいただけます。
※2/9(金) 午後7:57 まで

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