ガスの地震対策 ポリエチレン管とガスメーターの復帰方法
- 2024年03月22日
新潟ニュース610で毎週放送している「ちょこっと防災そなえドキ」。今回は私たちの生活に欠かせない「ガスの地震対策」です。地震時にガス漏れが発生しにくい「ポリエチレン管」と一度覚えたら簡単にできる「ガスメーターの復帰方法」について紹介します。(動画4分40秒)
地震時にガス漏れが発生しにくい「ポリエチレン管」
今回は新潟市中央区の北陸ガス技術センターでガスの地震対策を教えて頂きました。こちらの施設では社員や指定工事店・ガスショップなどの協力会社にガス導管の工事や緊急保安の技術、またガス機器の設置や修理についての実践的な研修を行っています。この日は「スクイズオフ」といって、ガス管を潰してガスの流れを止めその先でガス管を切断するという研修を行っていました。
私が気になったのは、この黄色いガス管。
「ポリエチレン管」といってしなやかで強度が高いという特徴があるガス管です。曲げてみると…。
「ポリエチレン管」は地震時に力が加わってもガス漏れが発生しにくいという利点があります。北陸ガス管内ではガス管の約6割に「ポリエチレン管」を使用しています。地震対策をすすめるために建物所有者の資産である敷地内の古くなったガス管は新しいタイプの管に入れ替えることも検討していただければと思います。
簡単!ガスメーターの復帰方法 ポイントは3分待つ
続いては地震でガスが止まった時どうすればいいのか、ガスメーターの復帰方法について教えて頂きました。まずはどういった場合にガスが止まるのでしょうか?
ガスメーターにはマイコン機能が組み込まれていて24時間ガスの使用状況を監視しています。ガス漏れや機器の消し忘れ、また震度5相当以上の地震を感知すると自動的にガスを遮断する仕組みとなっています。
さらに自宅や商業施設など、どこにガスメーターがあるか確認することも大切です。
ガスメーターは建物の外壁に設置されていることが多いです。マンションなどの場合は水道メーターなどと一緒にメーターボックス内に設置されています。商業施設や雪の多い地域では建物の中に設置されていることもあります。
ガスを遮断する仕組みを理解してガスメーターの設置場所が確認できたら、いよいよガスの復帰方法についてです。操作は簡単!ガスが止まってしまっても復帰方法を知っていればすぐに復帰できます。
①ガス機器を全て止める
復帰操作の前に部屋の中のガス機器をすべて止めてください。
②ガスメーターの栓が開いているのを確認
ガスメーターの近くに「メーターガス栓」と呼ばれる大元のガス栓があります。このガス栓が開いていることを確認してください。
③復帰ボタンを奥までしっかり押す 赤ランプが点灯したらすぐ離す
復帰ボタンのキャップを外して奥までしっかりと押してください。 奥までしっかり押したらすぐに手を離しましょう。キャップは忘れずに元に戻すようにしてください。
④3分間ガスメーターがガス漏れを確認 点滅中ガス機器を使用しない
復帰ボタンを押したあとは、ガスメーターが3分間ガス漏れがないか確認しています。その間はガスメーターの点滅が続きますが、ガス機器を使用しないで待つようにしてください。
⑤点滅が消えたらガス使用可能
3分経過したあとガスメーターの点滅が消えていればガスが使えます。
最後に注意点です。3分待たずにガス機器を使用してしまうとガス漏れと検知されて再びガスが止まってしまうので注意してください。また復帰ボタンを押したあと3分を経過してもガスが止まったままで赤ランプが点滅している場合は、ガス機器の止め忘れやガス漏れが考えられます。もう一度ガス栓の閉め忘れやガス機器の止め忘れがないか確認してください。正常に復帰しない場合や不明な点がある場合は契約しているガス会社へ連絡するようにしてください。
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