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Q1 異母兄弟に相続の相談ができない・・・宙ぶらりんになった空き家

クローズアップ現代で継続取材してきた『住まいの問題』。視聴者の皆さまからも数多くのお悩みが寄せられました。そこで今回、専門家協力のもと、2ヶ月の間お答えしつづける「お悩み相談マラソン」に挑戦します。今回寄せられたのは「異母兄弟に相続の相談ができない」というお悩み。どうすればいいのか。NPO法人 空家・空地管理センターの専門家に聞きました。
(NHK『住まいの問題』取材チーム)

相談内容

夫の実家が空き家のまま放置されています。夫には異母兄弟がおり、相続の手続きが完了しないまま義父母は亡くなりました。夫は異母兄弟と面識がなく、相続の相談を持ちかけようにもどんな人かわからず怖くて連絡を取ることができません。弁護士を頼めばいいと思いますが、費用の面も心配です。空き家となっている地元自治体に相談しましたが、その後の連絡はありません。たいした資産価値もなく、処分できるものならさっさと処分したいです。

(神奈川県/女性/48歳)

回答

“ 早めにお手紙を送ってみては。時間がたつにつれて連絡は取りづらくなります ”

解説

(NPO法人 空家・空地管理センター 上田真一)

異母兄弟の連絡先はお分かりでしょうか。

まずは夫から連絡してみてはいかがでしょうか。ご自分が逆の立場になったと仮定してみましょう。急に弁護士から連絡が入ると「何事だ?」と身構えてしまいます。まずは、お手紙でもいいので、夫から義父が亡くなったこと、そして相続が発生し、手続きを進めたい旨を伝えることが大切です。

時間が経つにつれ、相手の連絡先や居住地がわからなくなったり、心理的なハードルも上がってきたりと、ハード面でもソフト面でも連絡が取りづらくなります。当センターにも、「線香の一つもあげに行きたかったのに、なぜもっと早くに連絡をしてくれなかったのか!」というやりきれない気持ちが原因で相続がこじれてしまった相談が寄せられます。特にこの場合、最終的には異母兄弟に対し、相続放棄を依頼することになるかと思います。次の世代にこの問題を引き継がないためにも、なるべく早くにご連絡することをおすすめします。

上田真一(NPO法人 空家・空地管理センター代表理事)
2013年 NPO法人設立。全国で空き家などの適正管理や利活用に取り組む。
東村山市空家等対策協議会副会長など、複数の自治体で空き家対策に関する協議会委員も務める。
『あなたの空き家問題(日本経済新聞出版社)』著者。

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