とめっべ! ヒートショック
- 2023年12月15日
今週は本格的な雪のシーズンを前に「大雪から命と暮らしを守るWEEK」として
今だからできる備えや対策についてお伝えしていきます。
今回は、冬の期間に特に注意が必要な「ヒートショック」についてです。
「ヒートショック」とは、「急激な温度変化」が原因で、血圧が大きく変化し、脳卒中や失神などの健康被害を引き起こす現象で、最悪の場合、死に至ります。特に、入浴前や入浴中に起こりやすいとされています。
浴槽から病院に搬送された人の数は、10月、12月、3月が多くなっています。最も多い12月は70人を超え、1月から3月は50人以上です。10月から3月で単純計算すると、1か月におよそ60人、1日で2人搬送されていることになります(2020年~2021年県のデータ)
県で病気の予防や啓発を担当している前田真由美さんに、記者のふだんの生活を見てもらい、ヒートショックをどうすれば防ぐことができるのか、探ってきました。
急激な温度変化に注意
外は寒いなぁ。家に帰ったらお風呂に入ってあたたまろう
ちょっと待ってください。その入り方は危険ですよ。暖房で部屋をあたためてください!
ヒートショックの原因は「急激な温度変化」です。
外から帰ってきたときは、すぐに入浴せず、まず、エアコンやヒーターで部屋全体を温めてください。
特に、脱衣所や浴室は事前に意識的にあたため、温度変化を最小限にしましょう。
脱衣所に小型の暖房機を設置できれば理想的です。
浴室の扉を開け、温水のシャワーを高い位置から数分出し続けたり、浴槽のふたを開けて、脱衣所に
湯気を出すことも効果的です。
やっと風呂に入れる。さぁて、湯船につかろうっと
その入り方は危ないです。まず最初にかけ湯をしてください
入浴中も注意
いきなり浴槽に入るのは危険です。浴室に入ったら、まずは「かけ湯」から。心臓から遠い、手や足からお湯をかけ、体を徐々に慣らしましょう。
熱すぎるお湯や長時間の入浴も危険です。
お湯の温度は41度以下にしてください。
入浴時間は10分以内が目安です。
浴槽に入っても油断は禁物。
は~気持ちいい。冬はやっぱり風呂だな
気分が悪くなったりしたときにおぼれる心配があります
体調不良に注意
浴槽のふたを活用すれば、体調が悪くなったときに支えになります。
また、入浴のタイミングを家族に伝えておくと、万一のときに早く気づいてもらえます。
お風呂場の中で、洗い場もそうですし、お風呂に入った時、立ち上がる時、いろんな危険があります。近くにおじいちゃん、おばあちゃんとかがいらっしゃれば、ぜひ声をかけて、気をつけた方がいいと言っていただきたいです
ヒートショックのリスクを正しく恐れながら、寒い冬を乗り切りましょう!