出荷最盛期!かんぴょうの歴史(壬生町)
- 2023年07月14日
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栃木県内をまわり、その地域の魅力をお伝えする「あっちこっちとちぎ」は、ことし、県内25の市と町をすべて訪れます。9回目は壬生町です。
壬生町特産のかんぴょうの歴史を学ぶため、壬生町立歴史民俗資料館へらいちゃまも一緒に行ってきました!
(宇都宮放送局キャスター 羽生みな美)
栃木県の特産物であるかんぴょう。
壬生町ではこの時期、かんぴょう作りの最盛期を迎えています。
今回かんぴょうの歴史を教えてくださったのは、壬生町立歴史民俗資料館の伊沢加奈子さんです。
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壬生町でかんぴょう作りが始まったのは、江戸時代に壬生藩鳥居家初代藩主の鳥居忠英が領地の農業を発展させようと現在の滋賀県から夕顔の種を取り寄せたことがきっかけだと言われているそうです。
江戸時代はかんぴょうむきを小刀で行っていたのですが、明治時代には輪切りにした夕顔の実を内側からむく手カンナという道具が発明されました。
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手カンナでのかんぴょうむき、私も挑戦してみましたが……
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力加減が難しく、長くむくことはできませんでした。
昔の人はこの小さな道具で夕顔の実をきれいにむいてかんぴょうを作っていたんですね。
そして明治時代から大正時代にかけては輪切りにした夕顔の実を外側からむく機械が登場。
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更に大正時代から昭和にかけて、今と同じように夕顔の実をまるごとむく機械が使われるようになりました。
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伊沢さんに実演していただくと、回転する夕顔の実がリボン状に素早くむけていきました。
便利な道具が開発されることで、かんぴょう作りの効率が上がっていったのだとわかりました。
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壬生町立歴史民俗資料館 学芸員 伊沢加奈子さん
今回紹介した道具を使ってかんぴょうをむき、干すところまでを体験できるイベントを企画しています。ぜひお越しください。
今は高齢化でかんぴょうの生産者が減っていますが、壬生町立歴史民俗資料館では地域の方にかんぴょうに親しんでもらいたいと、かんぴょうむきを体験できる講座を開きます。
講座は8月6日(日)に行われます。(定員10人)
申し込みは7月16日(日)から、電話(0282-82-8544)と資料館の窓口で受け付けるということです。