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NHK鳥取 新気象キャスター木下解説 雹(ひょう)はいつの季語

「いろ★ドリ」で放送中の「お天気クイズ」 テーマは”雹(ひょう)”
  • 2024年04月30日

雹(ひょう)はいつの季語?

今日は雹(ひょう)に関するクイズです。
俳句には季語とよばれる季節を表す言葉がありますが、
雹(ひょう)はいつの季語でしょうか?

青:春赤:夏緑:秋黄:冬
(正解は記事の最後で発表します!)

ちなみに、季語は旧暦の季節に
基づいて決められています

旧暦の季節

旧暦の春は1,2,3月、夏は4,5,6月・・・となっています。
夏のイメージがある七夕は、7月7日なので、実は秋の季語です。

真夏のイメージがありますね。

はい。
雹(ひょう)はいったいどの季節を表しているのでしょうか。

雹(ひょう)と霰(あられ)の違い

そもそも、雹(ひょう)とは空から降ってきた
5ミリ以上の氷の粒のことです。
5ミリ未満の場合、霰(あられ)です。

どちらも氷の粒が降ってくることで、
違いは大きさなのですね。

そのとおりです。
実は発生するメカニズムも同じです。

雹(ひょう)の発生するメカニズム

発達した積乱雲の中には、氷の粒が含まれます。
氷の粒はある程度重くなると、落ちようとします。
しかし、積乱雲の中では上昇気流も強いので、
再び上に飛ばされます

こうして上下に行ったり来たりを繰り返す内に、
他の粒とぶつかって、合体。
どんどん粒は大きくなります。
そして、上昇気流でも支えきれないほど重たくなると、
下へ落ちてきます

つまり、雹(ひょう)が降るには、
発達した積乱雲が必要です。

季節ごとの積乱雲

夏は強い日射によって発達した積乱雲ができますが、
地面に届く前に氷の粒が暑さで溶けて、雨になります。

夏の夕立ですね。

一方、冬は気温が低いので、
発達した積乱雲ができにくく、雹(ひょう)は少なくなります。

春と秋は、上空に寒気がやってくると、
大気の状態が不安定になります。
そのときは、発達した積乱雲ができます
さらに、夏ほど温度は高くないので、
氷の粒のまま地面に届きます

というわけで、雹(ひょう)が多いのは、春や秋
具体的には5月や10月が多いと言われています
雹(ひょう)が降ると、農作物が傷んでしまったり、
車がへこんだりするおそれがあります。

これからの時期も
注意が必要だと言うことですね。

落雷・突風・雹(ひょう)の前ぶれ

雹(ひょう)が降るのは、発達した積乱雲があるときだとお伝えしましたが、
発達した積乱雲は、他にも落雷や竜巻などの激しい突風を引き起こします

この発達した積乱雲が近づくと、
空が急に暗くなったり、雷の音が鳴ったりなどの前ぶれがあります
このような前ぶれがあったら、頑丈な建物に避難するようにしてください。

正解発表!

天気クイズに戻ります。
雹(ひょう)はいつの季語でしょうか?

青:春赤:夏緑:秋黄:冬
では、答えをお願いします。

雹(ひょう)は・・・・
赤:夏の季語です。
赤を選んだ皆さんの正解です。

旧暦の夏にあたるのは、4月、5月、6月です。
先ほどお伝えしたように雹(ひょう)が多いのは春や秋
具体的に5月や10月頃に多いということに一致しています。

雹(ひょう)は5月頃に多いから、
夏の季語なのですね。

このような俳句が詠まれています。

どういう情景でしょうか?

夏に雹(ひょう)があって、魚が空から降ってきたと
人々が市場で噂している様子をよんだものです。

実はアメリカでもおととし、空から魚が降ってきたという報告もあり、
気象当局では、竜巻によって水中から上空に吸い上げられた
魚が落ちてきたのではないかと説明しています。
この俳句ももしかしたら、大気が不安定になった影響で
雹(ひょう)に加えて魚が降ってくるという
珍しい現象が起きたことを表現しているのかもしれません。

毎週金曜日のお天気クイズ 生放送でぜひご参加を!

「いろ★ドリ」は、午後6時10分から放送です!

NHK鳥取放送局の夕方情報番組「いろ★ドリ」では、毎週金曜日にお天気クイズを出題!
生放送中、テレビの前のみなさんは、リモコンの4色のボタンで解答できますので、是非ご参加ください!

そのほか、NHK鳥取放送局ホームページからも投票いただけます!
お天気クイズの投票フォームは、「いろ★ドリ」放送中に、トップページに公開予定です。

それでは、次回のお天気クイズもお楽しみに!

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