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鳥取生まれ 歌手・折坂悠太さん プラザ佐治でライブへ

音楽活動10周年、原点に立ち返る弾き語りツアーを。
  • 2023年08月04日

鳥取生まれのシンガーソングライター、折坂悠太さんが、5年ぶりに地元でライブを行います。

最近はバンドでのライブが中心だった折坂さんですが、音楽活動10周年の節目に行う今回のライブではあえて弾き語りでのぞみます。しかも会場はお寺や芝居小屋などの、いわゆる「音楽をやるために作られた場所」ではありません。

今回のライブに懸ける思いを聞きました。

(インタビューは7月2日に実施)

 

鳥取は音楽のルーツ

 

リモートインタビューに応える折坂さん

ー折坂さんにとって鳥取はどんな場所ですか?

生まれた場所ですし、鳥取に行くって決まったときに、やっぱり頭に浮かぶ人がたくさんいます。

自分の母方の祖母とか伯父とか、母もそうですけど、けっこう音楽好きな人たちで、車に乗ってどこか連れていってもらう時も鳥取の風景を見ながら親の世代が当時聞いていた音楽をたくさん聞きまして。ビートルズやクイーンもありましたし、パンクスとかニューウェーブとかいっぱい教わって、そういうにおいの中から自分の音楽への意欲が出てきたところはあるので、本当に音楽のルーツなんですよね、鳥取は。自分がそうやって育ってきて、こうやって音楽をやっていて、鳥取に何か返せていけたらなって気持ちはありますね。

 

「弾き語り」が持つ魅力 場所に染まる

ー今回は弾き語りツアーです。普段のバンドセットとは違いますよね?

初日を終えましたが、自分の音楽をこの1人の体を通してちゃんときっちり伝えたいっていう意欲みたいなものが呼び起こされて・・・というか思い起こされました。

原点に立ち返る意味でもそうですし、お客さんとの関係もバンドでやるときとはちょっと変わってきたりするんです。本当に1対1というような感じでできるので、そういう感覚をもう1度呼び起こせるのがいいかなと思っています。

ーお客さんとの距離感みたいなものが違うんですか?

例えばバンドのライブだと何日か前から曲目を決めてそれを練習してという感じなんです。弾き語りのライブならその場所に行って、お客さんのきょうの様子を見て、曲を変えたりできるようになるので、より密着度みたいなものは強いかなと思います。自分の世界観とかやりたいことをばーっと見せるというよりは、もうちょっと今日がどういう感じかっていうことを捉えながらですね。お客さんと話し合うようなライブにできたらいいなと思います。

ー今回は、芝居小屋やお寺など、音楽ライブをするために作られた施設ではない場所が会場になっています。ライブのコンセプトと繋がりはあるんですか?

その場所に染まるというか、その場所に行って人の感じを見てそこで自分がどう立ち回るかというか。場所に共鳴して音楽をやるということが、1人だったらもっと色濃くできるんじゃないかなと思っています。それだったら、そういう歴史のある場所がいいんじゃないかと。その場所そのものが主役というか、今回はその場所に行った意味がすごく強くなるんじゃないかなと思って。なので、場所が共演者、対バン相手(バンドのライブにおいて共演する相手のバンドのこと)みたいな感じです。

愛媛県でのライブは芝居小屋で行われた

 

鳥取では5年ぶりのライブ 会場の「プラザ佐治」とは?

鳥取では「プラザ佐治」という場所でライブが行われます。

プラザ佐治の一部 外観

豪雪山村の過疎化対策のため、タバコ1箱50円の時代に1億6000万円かけて、昭和46年に完成しました。

結婚式場や宿泊施設、娯楽施設を備えた当時最新の総合センターとして半世紀以上、村民に愛されましたが、時が経つにつれ使われなくなりました。

「飯盛」「山鳥」などは宿泊用の部屋名

建物内も当時のまま、いまも鳥取県佐治町のシンボルとして残されています。

内部も当時のまま残される

ー鳥取の会場はプラザ佐治です。どのような印象を持っていますか?

ミーハーな感じなんですけど、すごい外観がめちゃくちゃかっこいいなと思って。外観に結構やられてしまったっていうのが大きいですね。

壁の模様は後ろの杉の木と調和している

ー今回の弾き語りのライブは、折坂さん自身が感じた思いが込められているのですか?

数年間コロナの時期があって、できなくなったこともいっぱいあって、そういうことが少し一段落して、世の中またちょっと新たなフェーズに動き出した感じはあると思います。でも、コロナの時のことを割り切れない自分がいたりとか、生活の中でも何かもやっとしたものがあったりとか、不安があったりとかってあると思います。私の歌は、そういう気持ちを歌にしたものが多いと思うので来てもらえたら、「そのことを考えていたのって自分だけじゃなかったんだ」っていうような気持ちになってもらえるんじゃないかなと思います。 ステージの上から届けるっていうよりは、何かその場所で一緒になって話し合うようなライブになるんじゃないかなと思います。

だからショーをやる場所、音楽・芸術をやる場所っていうだけの場所よりも、今回は地域の中にあって、その土地の歴史を吸収しているような場所っていうか、そういう土地の日常が、各会場の中にも染み込んでるようなところでライブをやりたいなと思ったんだと思います。

ー鳥取でのライブは5年ぶりです。鳥取のみなさんにメッセージをお願いします。

大きくなった姿を皆様に見せることができればいいなと思ってます。後悔させませんので、ぜひぜひお越しください。お願いします。

 

ありがとうございました!

ライブは8月6日に行われ、チケットは完売済みです。

  • 和田大輝

    鳥取コンテンツセンター

    和田大輝

    鳥取大学出身。趣味は写真と筋トレとギターです。

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