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後藤田知事 就任1年 観光への取り組み いかに徳島へ人を呼び込むか?

  • 2024年05月17日

後藤田知事が就任してから5月18日で1年。
記事では県政の課題「観光」について、いかに外から徳島県へ人を呼び込むかということについてみていきます。

低迷続く 徳島の観光

徳島県の去年の延べ宿泊者数は、およそ226万人で、これは全国で下から2番目の46位、おととしは全国で最下位と低迷を続けています。

また、民間の企業が行った都道府県別の魅力度ランキングでは去年は42位、おととしは41位とこちらも低迷しています。

後藤田知事は、全国の中で徳島の位置づけが低いという現実から目を背けずにまず認識することが重要だとしています。

後藤田知事
「この10年が勝負だと思っていて、10年のためには、この3年、4年が大事ですから、就任から1年たってしまったのかという焦りもあるが、いろんな剛速球が私から、観光部局から、農林水産部局からいろんなものが現場に飛んでいます。それを見送りせずにまずはバットを振ってくれと。挑戦しないと始まらない、動かないと始まらない。私自身もみずから動きます。」

期待されるのは外国人観光客

日本全国で人口減少が進む中、期待されるのが外国人観光客です。後藤田知事は、海外からのチャーター便や格安航空会社(LCC)の誘致に力を入れていて将来的に多くの外国人を呼び込みたいと考えています。
また、現地での受け入れ態勢を整備することも重要になってきます。
外国人観光客の受け入れに力を入れている鳴門市のホテルでは、新型コロナの5類移行後、外国人観光客が増えはじめ、ことし4月の宿泊者およそ900人のうち1割ほどが外国人観光客で、割合はコロナ禍前のおよそ10倍にまで増えました。

鳴門市のホテル

このホテルでは外国人観光客に対応しようと週1回スタッフに英語の研修を行っていて、ことしは初めて海外出身の正社員を2人採用しました。

取材した日には、台湾から4泊5日で団体客が訪れ、台湾出身の社員が母国語で丁寧に部屋の説明をしていました。
ホテルの総支配人は、「母国語のスタッフが対応することで、これまで以上に密にコミュニケーションが取れ、お客様の満足度は上がっていると感じている。」と手ごたえを感じていました。

また、現地の旅行会社にPRしようと7月には台湾で行われる商談会に社員が参加し、外国人観光客をさらに呼び込みたいとしています。さらに県に対しては、徳島空港と海外を結ぶ定期便の誘致や外国人が県内の観光地をめぐる交通手段の整備に期待しています。

芝野 総支配人
「インバウンドのお客様なくしては成長できないと思っているので、これからもしっかり積極的に投資していきたい。インバウンドに関しては、これから徳島県の受け皿としては我々のホテルも含めて、まだまだ受け入れられる体制は整いつつあるので、海外のお客様にたくさんお越しいただけるような制度設計や組織づくりを期待しています。」

外国人観光客の誘致 後藤田知事の考えは

外国人観光客をいかに徳島県に呼び込むのか。
後藤田知事はLCCの整備や事業者が行う多言語対応の支援などに力を入れる考えです。

後藤田知事
「成田から地方空港に行くLCC、これが非常に大事です。また、多言語対応というのがマストだと思っている。英語はもちろん、中国語、韓国語、こういったものの多言語対応がちゃんとできているのかというのも大事ですし、いわゆる各地域の観光資源の磨き直し、ブラッシュアップ、こういったものにいろんな支援をしていく。マインドチェンジがこの1~2年の仕事だ。」

外国人観光客を直接、徳島に呼び込む上で欠かせないのが航空路線の誘致です。
このうち台湾とのチャーター便については去年の春と秋、そしてことしの春にも実施し成果を上げつつあります。
去年11月から12月にかけて、運航した便では搭乗率の平均が99パーセント、およそ2400人が利用しました。
海外との定期便については、海外の航空会社や旅行会社へのPRを進めていて、就航を目指しています。

また航空路線の誘致と並行して、観光地の魅力度を上げることやPRも不可欠です。鳴門の渦潮や三好市の大歩危・小歩危といった代表的な観光地だけでなく、線路と道路の両方を走るDMVなど県の魅力をいかに外国人観光客に知ってもらうのか、PR戦略にも注目したいと思います。

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