ココに注意!子どもの新生活 『登下校編』
- 2024年04月24日
『登下校』のココに注意!
4月に入り、香川県内の小学校では入学式が行われ、新1年生は新生活をスタートさせました。
子どもだけでなく親の暮らしも大きく変化し、慌ただしい日々を送る方も多いのではないでしょうか?そうした親子たちを見守る、私たち周りの大人ができることもお伝えします。
漆原輝アナウンサーが取材しました。
話を聞いたのは、子どもの安全に詳しい「日本こどもの安全教育総合研究所」の宮田美恵子理事長です。去年、香川県で行われた地域の交通ボランティアを対象にした安全講習会では、講師を担当しました。
新一年生にとって「登下校」ではどんなリスクがありますか?
小学校に進学したその日から、
自分1人だけまたは子どもたちだけで行動することが多くなってきます。
でも、新一年生はまだ道路に慣れていません。
幼児性を残していますから、自分の興味関心に意識が移りやすいです。
飛び出しや自動車との接触につながるリスクがあります。
歩行中のこどもの事故で「登下校」は、もっとも大きな割合、約4割を占めています。
この時期から夏前にかけて、増えていく傾向があります。
こどもを守るステップ①
「一度一緒に通学路を歩いてみよう!」
こどもの目線で確認することが大事です!
電柱、看板、背の高い植え込み、ブロック塀があったりします。
大体1年生だと目の高さは120センチぐらいです。
この視線の高さでは、向こうからやってくる車が、
隠れて見えない状況が生まれます。
そのほか、歩道と車道を分ける白線や横断歩道が薄くなっていないか確認しましょう。
もうひとつの注意事項は歩道に設置されている自転車道です。
高松市では、歩道の中に設置されていることも多く、注意のポイントです。
どこを歩いたら良いか、子どもと一緒に確認をしておきましょう!
ここはどう思う?とか、こういう時だったらどうしようか?とか
クイズ形式で話合いながら親子で歩いてみてください。
こどもを守るステップ②
「近づいてくる車はどんな車?何台?しっかり見よう!」
宮田さんが指摘したのは、道路を渡る際の“右見て、左”だけで終わらせず、
もう一歩踏み込んだ習慣をこどもに教えてほしいということです。
ただ首を左右に振るだけでは不十分なんです。
なんのために首を動かすのかわかってほしいです。
例えば、障害物があったとしたら、障害物から車が見えるように、
しっかりと体を傾けて見えるところまで首を動かします。
バスが来ているな、遠くにトラックが来ているな、何色の車だなと
自分で言えるくらいにしっかり見てほしいです。
こどもを守るステップ③
「“ひとり区間”に気をつけよう!」
宮田さんが見落としがちだと指摘するのが集団登下校でも必ずある“ひとりの区間”
家から集合場所まで、ほんの数十メートルかもしれませんが、注意が必要だといいます。
家の近くまで来たから子どもは意外と緊張感がとれて、
家の近くでもう大丈夫という気持ちになりがち。
気持ちが緩む。
その区間こそ、自動車だけでなく、自転車などリスクが潜んでいると言います。
友だちと別れて1人で歩くところは大体住宅街になってきますよね。
細い道になるし、そこからは自転車が飛び出してくることもあります。
曲がり角がしょっちゅう出てくるので、
子どもは、止まらないでそのまま歩いて行くことがあります。
そうすると、自転車とぶつかったりというようなことがあります。
周りの大人ができることは?
私たち周りの大人はどんなサポートができますか?
渡るときのアイコンタクトというのはとても大事です。
この時期は道路の使い方に不慣れな子どもたちがいて、
普段より思いがけない行動をする時期なんだということを
1つ意識してもらいたいですね。
アイコンタクトの大切さを示すデータもあります。
小学生の事故原因は“飛び出し”が突出しています。
全年齢の事故の原因に比べて約9倍にのぼります。
渡ろうとして困っているなというのが早く分かったら、少し早く止まってあげて、
「先にどうぞ」ということをしてあげるととてもいいと思います。
ドライバーから目を合わせて合図することで事故を防いでいきたいですね。