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  • 2023年9月28日

秋葉原の再開発どうなる 地権者の同意は 電気・サブカルの街は変わるのか

不動産のリアル (23)
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およそ20年にわたって議論が続いた東京・千代田区の秋葉原の再開発について、事業を進めるのに必要な地権者の3分の2以上の同意が得られる見通しがたったことがわかりました。電気街の一角にオフィスなどが入った高層ビルを建てる再開発の計画は、千代田区の決定を経て、事業化に向けて動き出す見通しです。状況をまとめました。

秋葉原 再開発計画とは

電気やサブカルチャーの街として外国人観光客にも人気の東京・千代田区の秋葉原では、駅前の一角に、再開発計画が持ち上がっています。

千代田区のホームページより

計画の柱は神田川沿いに船着き場と親水広場を作ること、そして、オフィスや商業施設などが入る最大で高さ170mの超高層ビルと、ホテルなどが入る最大で高さ50mのビルが遊歩道で結ばれる計画となっています。 
さらに、この中には、千代田区の施設も設けられるといいます。

この計画が実現した場合、今ある家電量販店などが建ち並ぶビル群はすべて取り壊され、秋葉原駅前の景色が大きく様変わりする可能性があります。

“法律で定める地権者の同意を得られる見通し”

右側 千代田区のホームページより

この計画をめぐっては、およそ30あまりの地権者の間で賛否が分かれ、事業を進めるのに必要な地権者の3分の2以上の同意が得られるかが焦点となっていました。

千代田区は、これまでに法律に定められた公聴会などを行い、ことし7月に学識経験者らでつくる都市計画審議会に計画を諮り、賛成「8」、反対「7」の僅差で了承されました。 
事業を進めるには、地権者の3分の2以上の同意が必要ですが、区は、これまで必要な同意が得られていなかったことから、最終的な都市計画決定の判断を保留してきました。

関係者によりますと、ことし7月以降に、態度を保留していた地権者が、賛成に回ったため、再開発に賛成の立場の千代田区も含めると、9月28日までに、法律で定める地権者の同意が、得られる見通しがたったということです。

千代田区 区議会の委員会に報告

これについて、千代田区は、28日の区議会の委員会に報告したあと、年内には計画を決定する方針で、およそ20年にわたって、議論が続いた秋葉原の再開発は、事業化に向けて動き出すことになります。

秋葉原を訪れた人は

秋葉原を訪れた人に話をききました。

毎週通っているという20代男性 
「駅前を出たら『オノデン』の看板があるのが、秋葉原らしい景色だったので、それがなくなってしまうかもしれないのは寂しいです。ただ、新しい建物になにが入るかは楽しみです。 
できればアニメや電気屋など、秋葉原らしい店が入ってほしいですね」

40代の男性 
「雑多なお店を巡ったりできるのが秋葉原特有の魅力だと思います。秋葉原周辺は、少しずつ新しい建物に変わっているので、ここでもついに再開発が行われるのかという感じです」

再開発に慎重な立場の地権者「フェアではない」

長年、再開発に慎重な立場をとってきた地権者の1人で、地元の家電販売会社、「石丸電気」の元社長、石丸俊之さんは、次のように話しています。

石丸俊之さん 
「建築費や人件費の高騰の影響もあり、投資に対して、どれくらいのスパンでどれくらいのリターンがあるのか疑問だ」

さらに、3分の2が必要な地権者の同意に千代田区などが賛成の立場で、入っていることについては次のように話していました。

「あくまで民間の地権者の数をもって規定の3分の2を超えることで合意とするべきではないか。民間発意の再開発であり、フェアではないと思う」

今後は

きょうまでに地権者である千代田区も含めれば、3分の2以上の同意が得られる見通しがたったとして、12月までに、区長が計画を決定する手続きを行う予定です。 
その後は、再開発に向けた組合が設立され、それぞれの地権者が持つ権利を算定した上で土地や建物を明け渡し、工事が始まることになりますが、千代田区によりますと、これらの具体的な時期は未定だということです。 
電気やサブカルチャーの街として世界的にも有名な秋葉原の駅前がどのように変わるのか、注目されます。

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