地域おこし協力隊員が地元の食材にこだわった特産品を開発して販売する「チャレンジキッチンENgaWA」が埼玉県横瀬町にオープンしました。商品の開発などを担当した赤岩亮輔さんに保坂友美子キャスターが伺いました。
チャレンジキッチンではどんな商品を開発してきたんですか。
横瀬町の小麦粉と里芋でつくった生地に横瀬町でとれたイチゴや、ゆず、キーウィなどのフルーツや小豆をくるむ「くるむー焼き」というスイーツを開発しました。あとは、横瀬町のいちごと秩父地域で生産された牛乳を使った「濃厚いちごミルク」をつくりました。
開発ではどんな点にこだわりましたか。
ほかの町や地域にはないオリジナルな商品を開発したいという思いがありました。また、横瀬町は「日本一歩きたくなる町」というプロジェクトを進めているので、片手で歩きながら食べられるような食品をつくることにこだわって、みんなで苦労して考えましたね。
チャレンジキッチンを立ち上げたきっかけはなんだったんですか。
横瀬町にはイチゴやプラム、ぶどうなどの観光農園がたくさんあるんですが、コロナ禍で観光客が来なくなったことで、観光農園で栽培されたフルーツが大量に余ってしまいました。 こうしたフルーツを加工して販売しようということで始まりました。
農園の方も喜んだんじゃないですか。
観光農園の方からは「どうしたらいいのかわからない」とか「とにかく活用してほしい」という声を多く聞いていたので、すごく喜ばれているのではないかと思っています。
農家の方と交流はあるのですか。
地域で大豆をつくっている農家と一緒に大豆を育てて収穫しています。ほかにも小麦やお米、サツマイモ、イチゴ、プラムといった農作物の収穫や栽培を一緒にやらせていただいています。
こうした体験をしたことも開発に生かされていますか。
そうですね。どうしたらおいしく食べられるのかだったり、地元ならではの食べ方だったりといったことは、全然、知らなかったので、すごく勉強になりました。また、実際に販売するときも、この果物や野菜はこうやってできたんだよとか、こうやって食べるとおいしいんだよといったことを実際の経験をもとにお客さまに伝えることができるので、すごくいいことだと思っています。
「チャレンジキッチンENgaWA」の名前にはどんな意味が込められているのでしょうか。
「EN」という文字には3つの意味があります。1つは人が出会う「縁」、もう1つは、僕らはチャレンジする人を応援したいと思っているので、応援の「援」、あとは、地域の経済を循環させて元気にしていきたいという思いがあるので、日本円の「円」です。この3つの「EN」が輪になる場所にしたいという意味が込められています。
今後はどんな場所にしていきたいですか。
横瀬町を知っている方はまだまだ少ないと思いますので、そういった方に横瀬町のおいしい野菜や果物を知ってもらうきっかけになる場所にしたいと思っています。また、地域の人たちが「食」を通じて交流する場所にもしていきたいと思っています。
「チャレンジキッチンENgaWA」は町の給食センターの跡地にことし3月、オープンしました。毎週土曜日と日曜日に営業しています。近くにお出かけの際は、ぜひ、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。