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伝統の手漉き和紙「細川紙」を若い世代に 埼玉県東秩父村

  • 2021年11月05日

国の重要無形文化財にも指定されている手漉き和紙の「細川紙」。埼玉県の中央部にある東秩父村は細川紙の産地として知られています。1300年以上の歴史がある手漉き和紙の魅力を伝える活動をしている東秩父村地域おこし協力隊の吉田圭子さんに武田涼花キャスターが話を伺いました。

吉田さんは東秩父村地域おこし協力隊で活動されているということですが、どちらのご出身なんですか。 

生まれは埼玉県入間市です。結婚後、静岡とか東京に住んでいたんですが、東京の府中市から移住してまいりました。 夫が和太鼓の演奏家で、すでに村で活動しておりまして、家族で別々に暮らしていたんですが、地域に根ざした生活、ライフスタイルをつくってみようっていうことで、こちらに思い切って移住して来ました。

具体的にどのような活動をされているんでしょうか。 

東秩父村は2014年にユネスコの無形文化遺産に登録されているんですけども、「細川紙」という和紙の産地なんですね。ですので、今は和紙のPRをして、村のことをいろいろ知っていただけるような活動を行っています。

和紙と聞くとやはり隣の小川町のイメージが強いんですけれども、実は東秩父村も和紙が盛んなんですね。

小川町の隣なんですが、もっと上流に面しているところに村があるんですね。 和紙は水がきれいでないとつくれませんので、地下水や川の水などを使っているんです。小川町に問屋さんがあるので、東秩父村で漉かれた紙は小川町に持っていって、一緒に販売してもらっています。

東秩父村地域おこし協力隊 吉田圭子さん

特に力を入れているのは、どんなことでしょう。 

伝統的な和紙なので、なかなか若い人が知らないものですから、新しい感覚で和紙を使った商品づくりや販売に力を入れています。 「和紙マルシェ」という企画をしまして、村にある「和紙の里」という施設で、和紙を販売するイベントをやっています。

どんな商品があるんですか。

文房具、アクセサリーとか、扇子、ちょっと新しいところではハーバリウムとか、あと、隣接した売店では、和紙そのものも販売しております。実は、和紙にはひと口では言えないぐらいの種類があるんです。色も厚さも、肌触りも違うたくさんの種類の和紙を用意しています。 

ハーバリウムって、いわゆるドライフラワーなどのお花をオイルなどの液体に入れて、鑑賞するものですよね。

お花と一緒に和紙を切って入れ込んだりとか、あと、楮(こうぞ)という和紙の原料があるんですけれども、楮を染色して入れたりしたものもあります。レースみたいな感じに見えるんですけれども。和紙でつくったハーバリウムは、ここでしかつくっていないと思っていますので、ぜひ、見ていただきたいと思います。 

細川紙を使ったハーバリウム

種類もあって、いろんな和紙の魅力も感じられそうですね。東秩父村の地域おこし協力隊として、今後、どのように村を盛り上げていきたいですか。 

地域おこし協力隊は3年目になるんですけれども、今後も和紙を通して、村をPRする活動をしていきたいです。それから観光業ですね。東秩父村は自然が豊かなので、体験メニューなんかもつくっています。

大変、失礼ながら、やはり秩父とついているので、秩父市とよく間違えられると聞いていますけど。

秩父市から山を1つ越えまして、東側に面したところが東秩父村なんですが、本当に自然が豊かな、まだまだ未開発の部分が残っておりまして、穴場なスポットだと思います。 

お花の時期が3月から夏までずっと続きますし、夏は川遊びなどの隠れスポットとなっています。 それからポピーもきれいで、ちょうど東秩父村の上のところに「天空のポピー」という有名なスポットもありますので、ぜひ、お立ち寄りいただけたらと思います。

キャスターからひと言

細川紙が、東秩父村でも生産が盛んだったとは知りませんでした。やはり、高級品というイメージが強い和紙ですが、今、人気のハーバリウムなど身近なグッズも販売していることなので、細川紙がより身近になればと思いました。

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