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田崎真也さんと行く!伊豆大島の“美食旅” 島で育まれる伝統と新たな味わい

  • 2024年1月19日

ワインソムリエの田崎真也さんと、その土地ならではの食材を味わい、究極の食卓をご提案する“くらしり流 美食旅”。今回の旅先は、都内からジェット船で1時間半ほど、海に囲まれた自然豊かな伊豆大島です。

江戸時代から続く伝統の『くさや』に、島の暮らしを古くから支えてきた『ツバキ』…
田崎さん注目の食材でオリジナルの料理を作ります。

“美食旅”のナビゲーター ワインソムリエ・田崎真也さん

日本ソムリエ協会の会長、田崎真也さん。ソムリエのオリンピックといわれる「世界最優秀ソムリエコンクール」で、日本人でただ1人優勝し、世界ソムリエ協会の会長も務めた経験を持っています。お酒に合う料理も、これまでに数々紹介してきました。

その田崎さんが愛してやまないのが、釣り!伊豆大島は、中学生の頃から通い詰めるほど思い入れのある場所だといいます。島を知り尽くした田崎さん、メイン食材にくさやと豚肉を選びました。ツバキの種を絞って作られたツバキ油もふんだんに使います。

くさやを洋風に! 「くさやとあしたばのアヒージョ」

田崎さん

「くさや」をメインとした料理です。強い香りと味を生かそうと、アンチョビのようにして使いました。
これに、ハーブのような香りを持つ大島のあしたばを合わせます。
香りの強い食材には、強い香りの野菜を。相乗効果で、とってもおいしいアヒージョになりますよ!

【くさやとあしたばのアヒージョ】
<材料>(3人分)
・焼いたくさや(ムロアジ)  1枚
・ツバキ油    150ml(グレープシード油やピュアオリーブ油でもOK)
・あしたばの茎    1束(セリ、セロリ、クレソンなどでもOK)
・にんにく      2かけ
・島とうがらし    5~6本(乾燥した赤とうがらしでもOK)
・塩          適量
・しょうゆ     少々
・ご飯           3杯分
・マヨネーズ  適量

<作り方>
(1)焼いたくさやを食べやすい大きさにほぐし、あしたばの茎は5mmほどに、葉の下の部分は
食べやすい大きさに刻んでおく(葉の上の部分は、お浸しなどにして使ってください)
(2)フライパンの中で、刻んだにんにくをツバキ油で熱し、香りが立ってきたらとうがらしを入れる
(3)あしたばの茎、くさや、塩の順にフライパンに入れ、混ぜながら3~4分ほど加熱する
(4)仕上げに、香り付けのしょうゆを回しかける
(5)ごはんの上に(4)をのせ、お好みでマヨネーズを添えて完成

上村
リポーター

焼いて食べるくさやとは全く違う!あしたば、にんにく、とうがらしの香りが、くさやにぴったり合ってごはんが進みます!マヨネーズをかけるとクリーミーな味に変わって、これもまたおいしいですね!

 

この料理に合うお酒としては、風味の豊かな麦焼酎(常圧蒸留タイプ)がオススメです。
ほかには、エールタイプのビールやシェリー酒(ドライシェリー)などもいいでしょう。
ノンアルコールでしたら、あしたば茶と合わせるといいですね。

「ポークソテー ツバキづくし」

メインの食材は、ツバキ油の搾りかすを飼料に加えて育てた伊豆大島特産の豚。脂はバターのような余韻が残る味で、上質さを感じます。
これを「ツバキ油」でソテー。ツバキの花びらで作られた「ツバキジャム」をソースに使った、ツバキづくしのレシピです。ソースは、ジャムの甘みにかんきつの酸味などを加えて作ります。

【ポークソテー ツバキづくし】
<材料>(3人分)
・豚肉          3枚(とんかつ用豚ロース肉でもOK)
・ツバキ油    小さじ2ほど(オリーブ油でもOK)
・塩            適量
・こしょう   適量

★ソース
・ツバキジャム    大さじ3
(ハスカップジャムやラズベリージャムなど、酸味があって甘さ控えめなジャムならOK)
・らっきょう    適量
・ピクルス       適量
・レモン    2個分を絞って種を取り除いておく
・ツバキ油       適量(オリーブオイルでもOK)
・塩                適量
・こしょう       適量

<作り方>
(1)豚肉は、縮まないように筋のところに切り込みを入れ、塩・こしょうで味をつける
(2)ソース用のらっきょうとピクルスを小さく刻んでおく
(3)ソースの材料すべてを小鍋に入れて火にかけ、混ぜながら熱して、沸騰直前に火を止める
(4)フライパンで豚肉を焼き、火が通ったら皿に盛ってソースをかけたら完成

豚の脂がとってもおいしい!口の中です~っととろけていく感じです!
ツバキジャムのソースは甘さと酸味のバランスがとてもよくて、豚肉がさっぱりと食べられますね。

 

この料理には、芋焼酎が合うと思います。豚の脂の香りと相性がとてもいいです。辛口のロゼワインもいいと思いますし、ノンアルコールなら冷やしたハイビスカスティーがオススメです。
今回の食材は、どれも昔から伊豆大島で育まれてきたものばかり。伝統を受け継ぐ人たちと、新たな食材を見いだそうとする人たちの丁寧な仕事が生み出す味。島外への流通量はごく限られますが、多くの人に楽しんでいただきたいと思います。

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