東松島 野蒜海岸の鳥居は、誰が何のために建てているの?

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

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それがこちら。

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確かに鳥居が建っていますが、岩岩コンビも知らなかった様子
どういうことなのか、さっそく安藤隊長が調査に向かいました!


現地へ行ってみよう!

野蒜海岸にやってきた安藤さん。

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コートを着ていますが、中にはしっかりジャスを着ています!笑

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海岸の方に向かっていくと…

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安藤さん
「あっ!赤い鳥居があそこにポツンと建っています!」


投稿にあった鳥居です。
野蒜海岸のほぼ中央に建てられていて、周囲は砂浜のみ…。

もっと近くで見てみると…

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安藤さん
「結構大きいですね。でも近くで見ると手作り感があって。
木でできていて、その上にペンキが塗ってある感じ。
しっかりした作りですが手作り感はあります。」


さっそく情報収集!

この鳥居について情報を集めようと、近くにいた人に聞いてみると…

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釣りをしていた人
「自分もきょう初めて見ました。」

どうやらこの鳥居はいつもあるわけではないようです。

調査していると、山形から写真を撮りに来たという女性も。

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SNSでこの景色を知り、初めて野蒜海岸にやってきたそうです。

SNSで「野蒜海岸」を調べてみると、様々な鳥居の写真がアップされていました。

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鳥居の中を朝日が昇る写真や、月と鳥居の組み合わせなど、絶好の撮影ポイントになっています。

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鳥居を建てている人に会えた!

SNSをたどってみると、鳥居を建てている人が見つかりました!
東松島市の関口 英樹さんです。

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安藤さん
「なぜ鳥居を建てたんでしょうか?」
関口さん
「もともと震災前から鳥居を建てて元朝参りの行事みたいなのやってたみたいなんです。」


2004年の元旦に撮影された野蒜海岸の映像を見てみると、初日の出を見ようと大勢の人々で賑わっていました。

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この映像にも鳥居が!鳥居は当時から正月にあわせて建てられたそうです。しかし…

関口さん
「震災の津波で鳥居とか流されちゃって。
その後、3年ぐらい鳥居は建てられなかったが、地域の若い人たちが『また震災前の賑わいを取り戻したい』っていうのでちょっと相談受けまして。」

東京出身の関口さん。
震災後に復興ボランティアとして東松島市を60回以上訪れ、2014年に移住してきました。
「復興まちづくり推進員」として町の魅力を発信するほか、トレッキングコースのガイドや、野蒜海岸に新しくできたビーチテニス施設の管理など多方面にわたって活動しています。

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移住して間もなく鳥居再建の相談を受けた関口さん。
街の有志とともに、一から新しい鳥居を作りました。

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毎年12月に、分解して保管していた鳥居を組み立てます。
初日の出を見に来る人が少しでも増えればという思いで、2か月間、建てておいているといいます。

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関口さん
「もともと震災で海から人が離れて行った。
それが鳥居があることでちょっとずつ人が戻ってくれている。
そういう意味で(町の人から)こういうの作ってくれてよかったと言われます。」
安藤さん
「東松島をこんな街にしていきたいという思いってありますか?」
関口さん
「いろんな人に知ってもらって、いろんな人が関わってくれる、笑える街になってくれればと思います。」


安藤のひとこと。

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安藤さん
「野蒜海岸では今年12年ぶりに海開きも再開されました。
こうした鳥居や海開きといった震災前からの伝統を、新しい力も加わって、復活させていく。
そうして一歩一歩、少しずつ、地域が復興に向かっているんだなと感じました。」

 



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