プロ野球・楽天 盗塁王へ突き進め!小深田大翔
シーズン中盤以降、8連勝をマークするなど徐々に力を発揮しているプロ野球・楽天イーグルス。
負け越しが最大13という状況から、巻き返しの体勢を整えつつある。
オールスターを経て、勝負の後半戦。
3位以上のAクラス=クライマックスシリーズ進出への期待も高まる。
イーグルスは交流戦以降、村林選手・小郷選手などの若手も台頭し、
課題だった攻撃が機能し始めて勝利を重ねてきた。
また、リーグトップの数字を誇っているのが盗塁数だ。
64盗塁は、12球団トップ。
成功率75.3%もパ・リーグでNo.1となっている。
この数字をけん引しているのが、
個人盗塁数18個(リーグ2位)の小深田大翔選手。
社会人からプロ入りした4年目の俊足巧打の選手で、
昨シーズンは118試合に出場して21盗塁(自己最多)だったが、
それを上回るペースで成功を積み重ねている。
小深田選手に盗塁数が増加している要因を聞いた。
※数字はいずれも7/27(木)終了時点
(仙台放送局/黒住駿アナウンサー)
▼打線を繋ぐ役割を担ってきた小深田大翔選手
2019年のドラフト会議で1位指名された小深田選手。
アマチュア時代は社会人の大阪ガスでプレーし、
2018年の都市対抗野球大会では優勝も経験した。
プロ入り後は、ルーキーイヤーから打率.288。
ヒットメーカーとして上位打線を任され、
複数安打34試合は球団の新人選手としては最多となる活躍を見せた。
その1年目の盗塁数は17。
しかし、失敗も9個あって成功率は65.3%と、決していい数字とは言えなかった。
▼見直した『帰塁』の技術
その後、2年目はシーズン盗塁数5個(成功率50%)と数字を落としたものの、
3年目の昨季は自己最多の21盗塁(成功率75%)と再び持ち直す。
そして、迎えた今シーズン。
チームが88試合を消化した時点で18盗塁と、大幅に昨季を上回るペースだ。
特筆すべきは、失敗がわずかに2つのみであること。成功率90%と確実性を増している。
本人に盗塁について話を向けると、意外なところに手応えを感じているようだった。
「盗塁の始動(=スタート)がよくなったというより、けん制での帰塁の技術が高まったのが要因として大きい。渡辺直人コーチとも協力しながら、1塁ランナーに出た時に余裕が出るように、けん制の時に早く帰塁する技術をキャンプから高めてきた。思い切りの良いスタートはギャンブルの要素が大きくなってしまうので、そうではなくて、塁上で余裕が出るようなアプローチをしてきたことが今の数字に繋がっている」
「スタートするタイミングのコツ」や「相手投手との駆け引きの部分」が大きいと想像していたが、本人の中での手応えは、意外にも「けん制の帰塁に対する自信を深めたこと」だった。
“いつでも戻ることが出来る状態を作る”ことが、成功率向上の大きな理由になっていた。
▼盗塁王への鍵は、“打撃の復調”
自身初となる盗塁王への期待が膨らむ小深田選手。
ライバルと目されるのが、
ホークス・周東佑京選手(リーグ1位・19盗塁)、ライオンズ・外崎修汰選手(リーグ2位・18盗塁)
昨季は44盗塁でマリーンズの髙部瑛斗選手が、
2位で21盗塁の周東選手を大きく引き離して盗塁王に輝いたが、
今年は各選手の数字が接近しており、激しい争いとなりそうだ。
盗塁王の鍵を握るのは、当然ながら出塁数。
いかに仕掛けるチャンスを増やせるかがポイントとなる。
しかし現在の小深田選手の打率は.245で、出塁率も.315。
過去のシーズンの数字よりも低くなってしまっている。
打撃復調へ向け、小深田選手は、
「やはりライナーの打球を数多く打つこと。低くて速い打球はヒットゾーンが広がり、確率は必ず上がる。バットをいい軌道で出して、各投手の特徴に合わせてアプローチしていきたい」
と意気込む。
小深田選手の打撃が上向いて、さらに盗塁数が増えていけばチーム全体の得点力が高まるはずだ。
チームが高みを目指す後半戦。
小深田選手のタイトル獲得にも、さらに注目していきたい。
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【8月 BS1 放送スケジュール】
試合開始時間
3日(木) 午後6:00 VSオリックス
8日(火) 午後6:00 VSソフトバンク
13日(日) 午後5:00 VSオリックス
17日(木) 午後6:00 VS西武
20日(日) 午後4:00 VSロッテ
23日(水) 午後6:00 VS日本ハム
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