東北大会4強を斬る! センバツ高校野球目指す戦いに注目

来年春のセンバツにつながる秋の高校野球東北大会。
今年は秋田県での開催です。ベスト4が出揃い、大会も佳境を迎えています。
センバツでは東北からの一般選考枠が、例年より1つ多い3。今後の戦いは非常に重要になります。ここでは、勝ち残っているベスト4のチームを徹底分析!チームの詳細をご紹介します!夏の大会と秋の大会を各県で取材してきたアナウンサーから、とっておきの情報もお届けします。大会の模様は、NHKでは東北地方向けにラジオで生中継します。


 

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青森山田(青森)
秋の県大会は3連覇。県大会では5試合で40得点。ホームランもよく出るなど、長打力が光った。八戸学院光星との決勝でも、複数のホームランが飛び出して勝利した。東北大会では初戦でホームランが出て、延長13回にもつれ込む大熱戦も、持ち前の攻撃力を生かし羽黒(山形)に9-8で競り勝った。上位打線はもちろん、下位打線もバットの振りが鋭い印象。チャンスの場面で、中軸打者がセーフティバントを試みたり、ディレードスチールを見せたりと、小技も絡めながらの試合運びも印象に残る。投手陣では、背番号1の関浩一郎(せき・こういちろう)投手が、秋の県大会の準決勝で完投勝利。長身から投げ下ろす、最速140キロ超の直球が持ち味で、スライダー、カーブも投げ分ける。背番号10の櫻田朔(さくらだ・さく)投手も直球に力があり、140キロをマーク。東北大会の準々決勝では、6回1失点と鶴岡東(山形)を寄せ付けない投球で、勝利を引き寄せた。

一関学院(岩手)
高い攻撃力を生かして、秋の岩手県大会を制した。打の中心が、佐藤誠真(さとう・せいま)選手、山内蓮(やまうち・れん)選手、梅田昇希(うめた・しょうき)選手。1番を打つ佐藤は、ヒットを放つだけでなく四球もよく選び、チームトップの出塁率をマーク。中軸の山内はバットコントロールの良い巧打者で、県大会ではチーム内の最多打点で勝負強さを発揮した。同じく中軸を打つ梅田はホームランを打てるパワーの持ち主。2日にまたがる継続試合となった東北大会初戦では、終盤の山内のタイムリーが効いて、光南(福島)に3-0で勝利。準々決勝も秋田修英に1失点で勝利するなど、守りも安定している。小山礼莉(おやま・らいり)投手、大下峻希(おおした・しゅんき)投手、髙澤奏大(たかざわ・かなた)投手の3投手で最少失点に抑えてきた。投打がかみ合い、勝ち上がってきた。

八戸学院光星(青森)
今年夏の甲子園で、ベスト8まで勝ち残った光星。ともに2年生サウスポーの岡本琉奨(おかもと・るい)投手、洗平比呂(あらいだい・ひろ)投手がダブルエースとして機能し、俊足で打撃力もある砂子田陽士(すなこだ・ようじ)選手など、主要メンバーが残る。主力投手だった2人に加え、この秋は森田智晴(もりた・ちはる)投手が大活躍。直球は130キロ前半で、スライダー、チェンジアップを投げる左のサイドハンドだ。秋の県大会2試合で完封し、けん制が非常にうまく、1塁ランナーに走るタイミングを盗まれない。東北大会でも森田、岡本、洗平の投手陣が持ち味を発揮し、仙台一高(宮城)、日大山形相手に2試合で3失点と、安定した投球を見せている。

学法石川(福島)
かつて仙台育英(宮城)を率いた佐々木順一朗(ささき・じゅんいちろう)監督が就任して5年。「打撃中心。全員で協力して打つ伸びしろのあるチーム。試合を作れるピッチャーが出てきてほしい」と語るチーム。東北大会では4人の継投で勝った試合もあるなど、投手をつないで勝利を目指す。打撃面での勝負強さは十分。東北大会初戦では、劣勢の中、後半に6点を奪って盛岡中央(岩手)に逆転勝利を果たした。秋の県大会は3位で、東北大会で3勝をあげて準決勝進出。2回戦では宮城県大会優勝の聖和学園に勝ち、準々決勝では背番号2の大栄利哉(おおさかえ・としや)投手が躍動。もともとキャッチャーだったが、県大会で投手として頭角を現し、この試合でも何度かあったピンチをしのいで金足農(秋田)に1失点の完投勝利だった。チームの戦力に厚みを加えている。


来年春のセンバツ高校野球につながる秋の高校野球東北大会。
準決勝、決勝を、NHKでは東北地方向けにラジオで生中継します。どうぞお聴き下さい!

<放送予定>
準決勝
10月22日(日) 午前9時~ FM
       午前
10時55分以降 ラジオ第1  
       (11時50分~午後0時15分はニュース・気象情報など)

決勝
10月23日(月) 午前10時5分~ ラジオ第1
       午前11時50分以降 FM