【丹沢 研二】おかえりモネ・自然と調和した「森舞台」!

連続テレビ小説「おかえりモネ」が始まりました!
先日、モネに登場する宮城県のあれこれをもっと深く知るための中継シリーズを企画し、『てれまさむね』で5月18日から20日にかけて放送しました。放送を見逃した方、そして県外の方にもぜひ知ってほしいので、放送で紹介した内容を文章と写真でコンパクトにお伝えします!

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2日目は登米市の「森舞台」から!
モネの上司の翔洋さん(浜野謙太さん)が「登米能」に熱中していましたね。
ドラマでは「とめのう」と呼んでいますが、実際の読み方は「とよまのう」です。
そもそも伊達政宗公が能を好んだことから仙台藩には代々能が伝わってきましたが、明治時代に廃れました。しかし伊達家一門の登米伊達家がこの地域に能の伝統を残しました。
武家のたしなみだった能は、一般の町民たちによって現代に受け継がれています。

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登米能を上演する舞台として平成8年に建てられた「森舞台」
木々に囲まれた屋外の能舞台というのが珍しく、風情があります。
ヒバで作られた柱は丈夫で、数々の地震の揺れにもびくともしなかったそうです。

実はこの森舞台、設計が建築家の隈研吾さん、鏡板の絵を描いたのが日本画家の千住博さんという、今ではちょっと考えられないぐらいの豪華な顔ぶれです。
伝統をふまえつつも、個性的な工夫がこらされています。

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舞台下にゴロゴロと転がる水がめ。これは舞台で役者が足を踏み鳴らした時、その音をよく響かせるための「音響装置」なんだそうです。

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青い竹の絵から舞台を囲む竹林へと景色が連なっているように見えます。
周りの自然と舞台を調和させる工夫です。

 

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中継では、登米能の伝統を守る「登米謡曲会」のみなさんに実際の能を披露していただきました。自然の中で演じられる能は迫力があり、荘厳さを感じさせるものでした。
登米能は毎年9月に上演されてきましたが、去年は新型コロナの影響で中止になってしまったそうです。今年はぜひみなさんの素晴らしい舞台を生で見に行きたいです。