2018年7月27日

自民党岸田派 小野寺五典 防衛大臣 ほか

「みんな違ってみんないい」派閥メシ

2018年7月27日

毎週木曜日の昼に開かれる自民党の派閥の会合。
みんなで同じものを食べて結束を確認するのが伝統で、「一致結束、箱弁当」とも呼ばれます。

その中で、異彩を放つのが「宏池会」、岸田派です。

岸田派では、何種類か用意された昼食の中から、それぞれ気に入ったものを選んで食べるんです。前身の派閥時代から、少なくとも50年近く続く伝統なのだとか。

この日もロースカツ弁当や幕の内弁当、それにうな重などなど、バラエティーに富んでいますね。

会合に出席した防衛大臣の小野寺五典さん(58)。選んだのは…

和風だしがきいたカレー丼。税込み850円でした。
「護衛艦などに乗っている海上自衛隊員は、きょうが何曜日っていう曜日感覚がなくなっちゃうから、毎週金曜日はカレーになっているんです」

「私も防衛大臣として、24時間365日勤務だから、きょう何曜日かなっていう時に、派閥に来て、海上自衛隊員のことを思ってカレー丼にしています。時間も限られていて、お昼ごはんに5分ぐらいしかかけられないから早く食べられるし」

公務で出席できない時もありますが、短い時間でも顔を出して、政策や国会情勢などについて情報交換します。

「議員もやっぱり仲間作りが大事じゃないですか。政策を仕上げるにしても仲間がいて初めて議員立法ができるから。初めて国会議員になった20年前から、ここにいるわけだから、国会の中での本籍地みたいなもんだよね」

なぜ、岸田派だけ、違うものを食べるんですか?

「やっぱり自由闊達に議論するのが岸田派なので。それぞれご飯を食べながら、自由闊達に意見を交わし、最後はみんなで『ごちそうさま』というね、多様性ですね」

実は、この取材をした直後、岸田派の会長を務める岸田政務調査会長が、9月の自民党総裁選挙への立候補を見送り、安倍総理大臣を支持することを表明しました。

岸田派は「一致結束、箱弁当」を食べていませんが、総裁選挙で足並みの乱れなく、まとまれるのでしょうか?後日、改めて小野寺さんに聞いてみました。

「判断は、岸田会長に一任だったので、決定を固唾を飲んでじっと見守っていましたが、その時が来たので、みんなで一致団結して対応するということだと思います。岸田会長が決断を下したので、みんな違うものを食べていても、心は1つです」

ごちそうさまでした!