「第三者委は期尚早」
林文科相 新たな幹部逮捕で

文部科学省の国際統括官が26日、収賄の疑いで逮捕されたことを受けて、林文部科学大臣は、さきに私立大学の支援事業をめぐって前局長が受託収賄の罪で起訴された汚職事件で真相究明のため設けるとしていた第三者委員会について、捜査に影響を与える可能性があるとして設置を延期する考えを示しました。

文部科学省をめぐっては、国際統括官がJAXA=宇宙航空研究開発機構に出向していた3年前から去年にかけて、医療コンサルタント会社から接待を受けていたとして収賄の疑いで26日、東京地検特捜部に逮捕されたほか、今月、私立大学の支援事業の選定をめぐって、前局長が受託収賄の罪で起訴されています。

林文部科学大臣は27日の閣議のあとの記者会見で「職員の服務規律の順守状況について調査するなど、どのような対応が可能か検討するよう指示をした」と述べ、再発防止に向けた取り組みを指示したことを明らかにしました。

そのうえで、私立大学の支援事業をめぐる汚職事件で真相究明のため設けるとしていた弁護士などによる第三者委員会について「第三者委員会の設置や調査は捜査や公判に影響を及ぼすことが否定できないことから、現時点においては時期尚早と判断した」と述べ、第三者委員会の設置を延期する考えを示しました。