市教育長が辞意表明
「解消方法は戦争」発言

新潟県燕市教育委員会のトップの教育長が「今のコロナ禍を短時間で解消する方法は、どこかで大きな戦争が発生することではないだろうか」などと、内部の会議で発言していたことが分かりました。教育長は2日、記者会見し「不適切な内容だった」として辞任する意向を明らかにしました。

燕市教育委員会によりますと、遠藤浩教育長は先月21日の定例教育委員会で「今のコロナ禍を短時間で解消する方法は、どこかで大きな戦争が発生することではないだろうか。戦争を始めればお金は動く。きっと経済が上向くきっかけになるのではないか。ほかにいい策があるのだろうか」などと、述べました。

これについて、遠藤教育長は2日記者会見し「児童や生徒、市民の皆様に不快な思いや、大きな不安を与えてしまい、深くおわび申し上げたい」と陳謝しました。

そのうえで「コロナ禍のように、これまで経験したことのない事態に遭遇したときの閉塞感(へいそくかん)が、戦争につながらないでほしいという思いだったが真意が伝わらなかった。私は戦争に強く反対で、平和を思う気持ちは人一倍ある」と述べました。

さらに遠藤教育長は「真意が別のところにあったにせよ、教育者として不適切な内容であったことは変わらない」と述べ、辞任する意向を明らかにしました。

鈴木市長「事の重大性鑑みれば辞任やむなし」

燕市の鈴木力市長は、コメントを発表し、「教育行政のトップとして著しく適切性に欠けるものと認識せざるをえず、事の重大性を鑑みれば辞任はやむなしと考えます。市民の皆様にご不安とご心配をおかけしていることをおわびするとともに教育行政の信頼回復に取り組んでまいります」としています。