代田区長を百条委での
偽証などの疑いで刑事告発

東京の千代田区長が所有するおよそ1億円のマンションの部屋が、一般には販売されない「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だった問題で、千代田区議会は26日、区長を百条委員会で、うその証言をした偽証などの疑いで東京地方検察庁に刑事告発しました。

東京 千代田区の石川雅己区長(79)は、区内の高級住宅街にあるマンションのおよそ1億円の部屋を家族と共同で所有していますが、この部屋は一般には販売されず、土地の所有者や得意客に提供される「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だったことが明らかになっています。

この問題をめぐっては、千代田区議会の百条委員会が調査を進めていますが、区議会は26日、区長がうその証言をしたとして、偽証などの疑いで東京地方検察庁に告発状を提出しました。

区長は、ことし6月に開かれた百条委員会で「この件が報道されたあと、知人を通じて販売会社に確認したが、当時は事業協力者住戸というはっきりした説明はなかった」と証言しました。

しかし、告発状などによりますと、その後の調査で、販売会社が区長や知人から問い合わせを受けた事実はないことが分かったほか、「知人」が誰かについて区長が証言を拒んだということです。

千代田区議会の小林孝也議長は「今回の刑事告発は始まりにすぎない。今後も百条委員会で調査を続け、真相を究明したい」と話していました。

一方、石川区長は「内容を見ていないので、コメントは差し控えたい」としています。