「県職員は柳瀬氏と名刺交換」
中村知事が柳瀬氏発言に反論

加計学園の獣医学部新設をめぐる柳瀬元総理大臣秘書官の10日の参考人質疑を受けて、愛媛県の中村知事は11日の記者会見で、3年前に県職員が総理大臣官邸を訪問した時、「県職員はメインテーブルに座り柳瀬氏と名刺も交換し、しっかりと県の立場を発言した」と述べて柳瀬氏の発言を批判しました。
そして、柳瀬氏から受け取った名刺と、職員が発言した内容のメモを公表しました。

10日の衆参両院の参考人質疑で柳瀬元総理大臣秘書官は、愛媛県今治市が国家戦略特区に提案する2か月前の平成27年4月2日に官邸で加計学園の関係者と面会したことを認めましたが、愛媛県と今治市の職員については「記録は残っておらず、県の方がいたのかどうかは今でもわからない」と述べるにとどまりました。

これについて、愛媛県の中村知事は11日の記者会見で、「県職員が柳瀬氏に会った、会わないということについては、終止符を打ちたい」としたうえで、「県職員3人はメインテーブルに柳瀬氏側の3人と向かい合って座った。柳瀬氏と名刺も交換し、しっかりと県の立場を発言している」と述べて、10日の柳瀬氏の発言を批判しました。

そして、柳瀬氏から受け取った名刺と、総理大臣官邸で職員が県の取り組みについて発言した内容のメモを公表しました。

メモには愛媛県と今治市が獣医学部新設にむけて、平成19年から15回にわたり、構造改革特区に提案したことや、公務員獣医師を確保するため、獣医学部の新設が必要なこと、さらに、獣医師会の強い反対を踏まえて、今後は賛同が得られるよう、粘り強く働きかけていくなどと発言したと記されています。

また、柳瀬氏が県が作成した文書に記載されていた「首相案件」という発言を否定したことついては、「県の文書はありのままのことを書いたものだ」という認識を示しました。