島 宮島の原始林 許可
なく33本伐採 県が謝罪

広島県廿日市市の宮島で去年、国の天然記念物に指定されている原始林の歩道を広島県が補修した際、事前に文化庁の許可を得ないまま30本余りの木を伐採していたことが分かりました。広島県は謝罪文とともに申請を出し、先月、許可されたということです。

広島県は去年10月、廿日市市の宮島で国の天然記念物に指定されている「弥山原始林」の登山用の歩道について、手すりや階段が老朽化していたことから補修工事を行いました。

その際、工事のための荷降ろしに支障を来すとして周辺の4か所でアラカシやウリハダカエデなど合わせて33本を伐採しましたが、事前に、文化庁の許可を得ていなかったということです。

その後、廿日市市からの連絡で許可を得ていなかったことが分かり、県は、ことし3月になって謝罪文とともに文化庁に申請を出し、先月、許可されたということです。

県は許可を申請する部署と工事を発注する部署の間で連携が不足していたことなどが原因だとしていて、今後、関係者の処分なども検討するとしています。

県環境県民局の福田幸作総括官は、「法律を順守する立場の県が不適切な事案を起こし、公表も遅れ、信頼を損なう行為であり深くおわびします。再発防止を徹底していく」と話しています。