輪延期も使用できない
ビッグサイト 代替施設要望

東京オリンピック・パラリンピックが延期された影響で、メディアの拠点として使われる東京ビッグサイトの利用が大幅に制限され、展示会場などとして使えなくなっていることを受けて、約570の企業や団体が、仮設の展示場の建設を都に要望しました。

東京 江東区にある東京ビッグサイトは、展示場や会議室などを備えた国内最大のコンベンション施設で、東京オリンピック・パラリンピックでは、国内外のメディアの拠点として使われます。

大会は1年延期されたものの、施設の約半分を占める「東展示場」は、放送用の設備を設置したままにしておくため、大会が終わった後の来年秋まで使うことができません。

これについて、これまで展示会に出展してきた企業や団体など572社は、このほど、都に対して、賛同する約2800人の署名と合わせて、代わりの施設として仮設の展示場を建設するよう要望しました。

要望の発起人となった企業によりますと、展示会の中止や縮小を余儀なくされ、延べ5万社に売り上げの減少などの影響が出るとしています。

発起人の副代表で、見本市の主催会社の石積忠夫名誉会長は「展示会への出展は、全国に販売網を持っていない中小企業にとって最大のセールスの場だ。解決策をお願いしたい」と話していました。

一方、東京都は「中小企業の苦しい状況は理解している。企業の販路開拓に向けて、都としてもできるかぎり努力したい」と話しています。