相にヤジで移動 警察官
の行為に問題なし 北海道警

去年、札幌市で演説中の安倍総理大臣にやじを飛ばした人たちを、警察官が離れた場所に移動させた行為などについて、北海道警察本部はトラブルや混乱を防止するための対応で、いずれも問題がなかったと道議会に報告しました。

参議院選挙の期間中の去年7月、札幌市で街頭演説をしていた安倍総理大臣に向けてやじを飛ばした人たちが、雑踏警備の警察官らによって離れた場所に移動させられるなどしました。

少なくとも9人の男女が遠ざけられたということで、30代の男性は対応した警察官らを刑事告訴しましたが、25日、不起訴になりました。

これらの行為について北海道警察本部は、道議会の総務委員会で、内部で事実確認を進めた結果、札幌駅前で大声を上げた男女を移動させたこと、デパート前で大声を上げた男性を押しとどめたこと、地下歩行空間で大声を上げた男性に職務質問をしたことなど9件に関して、警察官職務執行法に基づくトラブルや混乱を防止するための対応であり、問題はなかったと報告しました。

北海道警察本部の山岸直人本部長は、「事実確認に半年がかかり、お待たせしたことは申し訳なかった。警察官の対応は特定の意見を制するものではないが、告発状の提出があったことは真摯(しんし)に受け止めたい」と述べました。

一方、告訴した男性側は、「明らかな違法行為を免罪するものだ」として、今後、検察審査会に申し立てることも検討しています。