本人の名 ローマ字表記
「名字を先に」柴山文科相

日本人の氏名のローマ字表記について、柴山文部科学大臣は6日の閣僚懇談会で、政府が作成する公文書などは、原則として名字を先にするよう要請しました。

日本人の氏名のローマ字表記は一般的に、欧米にならって名字と名前を逆さまにしていますが、平成12年に当時の文部省の国語審議会は、言語や文化の多様性を生かすため、名字を先にするのが望ましいとする答申を出しています。

これに関連して、柴山文部科学大臣は6日の閣僚懇談会で、政府が作成する公文書などは、原則として名字を先に表記するよう要請しました。

このあと柴山大臣は記者会見で「平成12年の審議会の答申の趣旨が、必ずしも十分に共有されていないのではないか。グローバル社会が進んでいくに従って、言語や文化の多様性を互いに意識することが、ますます重要になっている。姓、名という日本の伝統に即した表記としていくことに意義がある」と述べました。

官房長官「今後、内閣官房中心に検討」

菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で「今後、柴山文部科学大臣の発言に沿った方向で、具体的な取り扱いについて内閣官房中心に関係省庁で検討していく」と述べました。

そのうえで記者団が、今後、民間にも推奨するのか質問したのに対し、菅官房長官は「民間への周知の在り方は、政府の検討に合わせて文部科学省で検討されると承知している」と述べました。