時国会召集 参院議長に
山東昭子氏 副議長に小川氏

参議院選挙を受けて臨時国会が1日召集され、新しい参議院の議長に自民党の山東昭子氏が、副議長に立憲民主党の小川敏夫氏が選出されました。

先の参議院選挙後、初めての国会となる第199臨時国会が1日召集され、午前の参議院本会議で新しい議長と副議長を選ぶための投票が行われました。

その結果、議長には自民党から山東昭子・元副議長が、副議長には立憲民主党から小川敏夫・元法務大臣がそれぞれ選出されました。

このあと山東・新議長は「公正無私を旨とし、よき伝統とルールを守り、社会情勢に応じた思い切った改革をしながら、参議院が言論の府として役割を果たすべく身を尽くしていきたい」とあいさつしました。

山東氏は、参議院で扇千景氏に続いて2人目の女性議長となります。
また小川・新副議長は「中立公正を旨として議会の円満な運営に努め、参議院の存在意義を高める努力を全力を挙げて尽くしていきたい」と述べました。

一方、重度の障害があるれいわ新選組の参議院議員2人は、付き添いの介助者が本人に代わって投票用紙に議長と副議長の名前を書いて、参議院の職員に渡し投票しました。

臨時国会の会期は、来週5日までの5日間です。

菅官房長官「バリアフリー 政府も取り組み」

菅官房長官は午前の記者会見で「国会における取り組みについて政府の立場でコメントするのは控えるべきだと思うが、政府としてはバリアフリー法などに基づいて不特定多数の人が利用する施設のバリアフリー化を進めており、引き続き取り組みを進めることが重要だ」と述べました。

自民 河井議員「身が引き締まる思い」

広島選挙区で初当選した自民党の河井案里参議院議員は、花柄のシャツに白のジャケットを着て初登院し「『花咲け、日本』という私のキャッチコピーを表してみた。身が引き締まる思いだ。これまで地方のことをいろいろ勉強してきたので、国の目線で地方の課題に取り組むとともに、国会議員にしかできない国防や安全保障などの勉強をしたい。女性も男性も能力的に変わらないということを示していきたい」と述べました。

立民 石垣議員「『消費税ゼロ』に向け経済を」

宮城選挙区で初当選した立憲民主党の石垣のりこ参議院議員は「責任の重さとやりがいを感じている。選挙期間中、『上げるべきは賃金であって、消費税ではない』と訴えてきたので、具体的にどのように取り組めるか、考えを巡らせている。『消費税ゼロ』に向けて、経済をしっかりと支えていくことが重要だ」と述べました。

立民 須藤議員「謙虚な姿勢忘れず頑張る」

比例代表で初当選した立憲民主党の須藤元気参議院議員は「政治家になるのが10代の頃からの夢で、ようやくスタートラインに立ててとてもうれしい。常に謙虚な姿勢を忘れず、食の安全や環境保護、平和外交などのテーマに取り組みたい。格闘技でも何でもそうだが、軸をぶらさないよう頑張りたい」と述べました。

公明 高橋議員「外交官の経験を日本の未来のため生かす」

兵庫選挙区で初当選した公明党の高橋光男参議院議員は「いよいよ国会での仕事を始めさせていただく。身が引き締まる思いでいっぱいだ。これまで17年間、外交官として仕事をしてきたので、世界で培ったさまざまな経験を日本の未来のため、ふるさと兵庫を世界とつなぐため、生かしていきたい」と述べました。

国民 横澤議員「車いす生活の視点で」

岩手選挙区で初当選した国民民主党の横澤高徳参議院議員は、車いすで初登院し「いよいよスタートを切ったという重責を感じる。国会のバリアフリー化が注目されているが、私自身も車いすで生活するパラリンピアンであり、車いすだからこそ気付ける部分もある。日本がバリアフリーやユニバーサルデザインの先進国となるよう頑張りたい」と述べました。

維新 鈴木議員「北方領土問題解決を」

比例代表で9年ぶりに国政に復帰した日本維新の会の鈴木宗男・元北海道・沖縄開発庁長官は「国民から与えられた立場なので職責を全うしたい。北方領土問題の解決と、日本とロシアの平和条約の締結が政治家としての集大成だと思っているので、責任を果たしていきたい」と述べました。

共産 伊藤議員「年金問題しっかり議論」

国政選挙には8回目の挑戦となった今回、埼玉選挙区で初当選した共産党の伊藤岳参議院議員は、「苦節18年を経ての初登院で、ようやくたどりつくことができた。選挙でいちばんの争点となった年金問題をしっかり議論することが大事だ。また、憲法改正に前向きな勢力が、改正の発議に必要な参議院全体の3分の2を維持できなかったという国民の審判を受けて、安倍総理大臣に改正の断念を迫っていきたい」と述べました。

社民 吉田議員「党再建の足がかりへ努力」

比例代表で3年ぶりに国政に復帰した社民党の吉田忠智・前党首は「つらく厳しい3年間に全国を回り『今こそ、憲法9条を守ってほしい』という切実な声を聞いた。平和で安心に暮らせる社会を実現するために一歩でも二歩でも進まなければならないと肝に銘じている」と述べました。

そのうえで「『社民党に、しっかりふんばってもらいたい』という有権者の思いが今回の結果につながったと思う。党を再建・再生する足がかりを作るため、しっかりと努力したい」と述べました。

れ新 舩後議員 文字盤の文字を瞳で示す

全身の筋肉が動かなくなる難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症の患者で、比例代表で初当選した、れいわ新選組の舩後靖彦参議院議員は、介助者とともに大型の車いすで初登院しました。

舩後氏は、文字盤の文字を瞳で示し、それを介助者が代読するという形で「皆さん、お暑い中、本当にありがとうございます。こんなにたくさんの方々が来てくれて驚いています。皆さんの期待に応えられるようにしたいです」と述べました。

れ新 木村議員 大型の車いすで初登院「障害者の就労を」

手足がほとんど動かない重度の障害者で、比例代表で初当選したれいわ新選組の木村英子参議院議員は、大型の車いすで介助者とともに初登院し「期待も不安も半々で、これからどういう活動をするのか全く未知なので、体調を管理しながら活動したい」と述べました。

そのうえで、車いすで登院できるよう本会議場の改修などが行われたことについて「迅速に対応していただきとても感謝している。ただ障害者全体の就労についてはこれからなので、障害者が介護サービスを受けながら就労できるよう国会で頑張りたい」と述べました。

N国 立花議員「NHKのスクランブル放送実現を」

比例代表で初当選したNHKから国民を守る党の立花孝志代表は「NHKのスクランブル放送を実現していかなければならず、その表舞台が国会なので、『戦場に来た』という心境だ。冷静に計画どおりやっていきたい。一新人議員というよりも、公党の代表としての立ち居振る舞いをしたい」と述べました。