わびと退院の
あいさつに」谷垣氏

自転車事故で大けがをし、去年政界を引退した自民党の前の幹事長、谷垣禎一氏が、31日、総理大臣官邸を訪れ、安倍総理大臣に体調の回復を報告しました。谷垣氏が公の場に姿を見せるのは2年3か月ぶりです。

谷垣氏は、安倍総理大臣のもとで自民党幹事長を務めていたおととし7月、東京都内で趣味のサイクリング中に転倒して頚髄を損傷する大けがを負い、去年、政界を引退しました。

いまもリハビリを続ける谷垣氏は、31日昼すぎ、スーツにネクタイ姿で2年3か月ぶりに公の場に姿を見せ、電動車いすで総理大臣官邸を訪れ安倍総理大臣と面会しました。

そして体調の回復を報告し、「世界情勢が変わる中、安倍総理大臣の存在感は高まっている。その重みを十分に踏まえて力を発揮してもらいたい」と伝えました。

このあと谷垣氏は、「私の不注意でご迷惑をかけたので、おわびに伺わなければと思っていた。去年12月に退院してリハビリを続け、多少外に出られるところまできたので、おわびと退院のあいさつにうかがった。安倍総理からは療養のねぎらいの言葉をいただいた」と述べました。

また、「神経系統だけが十分に作用しないが、まだ体力があるので、これから党の幹部などにあいさつもしていきたい」と述べました。

そして今後の活動については「老兵は死なず消えゆくのみというのがいちばん適切ではないかと思います」と話しました。

国民 玉木「谷垣氏いれば今の自民党ではなかった」

国民民主党の玉木代表は記者会見で「非常に心配していたが、大変元気な姿で本当によかった。谷垣氏が自民党で要職を務めていれば、今のような、多様性が失われている自民党ではなかったと思う。与野党を超えて、ご指導を頂き、多様な意見で議論し合える国会の再生にお力添えを頂きたい」と述べました。