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沖縄県の特産へ 青の花 バタフライピー 「映え」のその先へ

  • 2023年10月18日

沖縄県の特産へ 青の花 バタフライピー「映え」のその先へ

SNSで、映えると話題のバタフライピー。
東南アジア原産で、温暖な沖縄の農地でも栽培されている。
映えるだけでない、植物としての特徴を義村聡志アナウンサーが取材した。

どうもどうも。
あまりに気持ちが良い沖縄の秋の風で、日々たそがれている義村です。
沖縄にはこの時期でも道端にはたくさんの花があり、
なんだか嬉しい気持ちになります。
さあ、ということで今回はお花の話題。
先日取材させていただいた、「バタフライピー」についてお伝えします!

“映える”お花 バタフライピーって?

深く美しい青色のバタフライピー。
東南アジアを原産とするマメ科の植物です。

花の色素を使ったドリンクはSNSで”映える”と話題になっています。

シークァーサージュースをいれると、、、

なんと色が変化!

そして最近はこんなスイーツも。

感想が普通過ぎましたが
この顔の通り本当においしかったです。

ただ、今回は、
バタフライピーの魅力ついてお伝えします!!

収穫中の畑に行ってみた。

背中の汗はご愛きょう

読谷村のバタフライピー農園。

 

池原公平さん。
バタフライピーや電照菊などを育てる花農家です。
およそ200坪の土地でバタフライピーを育てています。

池原さんにバタフライピーの魅力について教えてもらいました。

バタフライピーは毎日、とにかく、たくさん採れるんです。

今だと1日10キロぐらい採れると思います。

10キロ!?

カゴいっぱい!

さらに、収穫期もだいたい5月から12月と長いんです。

長っ!

東南アジアが原産のマメ科の植物なので
温暖な沖縄の気候に合うんだと思います。
農薬も使わずに、花も毎日毎日咲き続けます。
虫も食べる暇がないぐらいのスピードです笑

もう一つ、農家にとって魅力的なことがあるといいます。
それが、収穫のしやすさです。

花を摘む様子

つぼみの根元に手を置いてスッと引っ張ると簡単に収穫できます。

この農園では、収穫の仕事を近所の2つの障害者支援施設の利用者が担っています。
バタフライピーが新たな雇用を生み出しました

施設利用者のみなさんと収穫していて、収穫の再現性が高いなと思います。
玄人の生産者じゃなくてもできるのが、すごくメリットだと思います

バタフライピーの可能性に注目する企業も

この建物一室の事務所に伺いました。

沖縄を拠点にバタフライピーの研究・開発を行う
ベンチャー企業、社長の王鵬龍(おう・ほうりゅう)さんです。
 

バタフライピーの“成分”に着目。沖縄の地元の企業とコラボして、様々な商品を開発しています。
 

バタフライピーには、アントシアニンという抗酸化作用が期待されている成分が
ブルーベリーの10倍含まれていることが定量データとしてわかってきました。
とても目にいいですし、肌の酸化を防止したり、
美容にかなり期待できると思います。

また、バタフライピーは、農業自体にも良い影響があるのだといいます。
 

マメ科の根っこに入る根粒菌。
これが農薬も使わずに土を活性化させることができるんです。

バタフライピーなど、マメ科の根に住みつく“根粒菌”には窒素を土の中に取り込み、
植物が育ちやすい土にする効果があります。

一般的には、荒れた土地に大豆などを植えて土壌を整えるそうですが、
沖縄の使われていないような土地でもその役割をバタフライピーで行えないかと考えています。
 

沖縄イコールバタフライピーというブランディングが広がっていくことで、
沖縄全体がバタフライピーの経済圏になればいいなと思います。
まずは民間が主導となってその波を大きくしていけたらいいなと思っています。

「映え」のその先へ。バタフライピーが未来に向かって羽ばたいています。
 


ということで、いかがだったでしょうか。
今回取材をしてみて、
バタフライピーが「映える」以外にも、
それだけでない魅力によって広がっていく姿が想像できて楽しみになりました。
沖縄の新たな特産になって全国に広がるといいなと思います。

では、また!!

  • 義村聡志

    アナウンサー

    義村聡志

    京都府出身
    2021年入局
    初任地は徳島県
    2023年8月に沖縄局に赴任


    小学校のころ、授業で育てることになったマリーゴールドは、自分の鉢植えだけ咲かなかった。

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