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板敷アナが探る!名古屋・栄のデパート屋上ではちみつ作り!

  • 2023年09月04日

新人アナウンサーの板敷駿希です!名古屋の街のど真ん中・栄にあるデパートの屋上で、はちみつ作りが始まっています。いったいなぜこの場所で養蜂が?現場に行ってきました。

やってきたのは、名古屋・栄にある老舗デパートの8階屋上!テレビ塔や観覧車などがよく見える抜群のロケーションです。

テレビ塔!観覧車!いい眺めです

まさに名古屋の中心!こんなところにハチがいるのか?ハチに刺されないように防護服を着て近づくと… なんと、2万匹ものミツバチが飼育されています。いやー、ミツバチが、密です!屋上の気温は36度!ハチたちは、巣箱の入口で羽根を懸命に動かし、暑い空気を外に逃がしているそう。涙ぐましいですね。

およそ1万匹のミツバチが…密です

なぜこの場所で養蜂が行われることになったのか?かつてこの場所は、デパートの「屋上遊園地」としてにぎわっていました。

かつて大賑わいだった「屋上遊園地」

営業を終えてからは、国内最古の屋上観覧車が保存されているものの、閑散としていました。「屋上を有効に使って、地域の皆さんと新たな発信をしてみたい」。デパートの若手社員が地域ブランドのはちみつを作ることを提案したそうです。プロジェクトは、立ち上げたビルの運用会社と、学内で養蜂に取り組んでいる名古屋学院大学が力を合わせて進めています。

名古屋学院大学の水野晶夫教授、ビル運用会社の平松正光さん

ですが、ここは大都会の屋上。ミツバチを飼育する時には、特に気を付けなければならないことがあるといいます。 その1つが、大量のミツバチが市街地に出回らないようにすることです。ミツバチには、新しい女王バチが誕生すると、古い女王バチが数千匹の働きバチを連れて巣を出て行く習性があります。そのため、新しい女王バチが育つ小部屋である「王台」を取り除くなどして、女王バチの世代交代を防いでいるそうです。

この「王台」を取り除くのがポイント

こうして、安心安全に養蜂が行われているのですね。名古屋学院大学の水野晶夫教授によると、ミツバチの行動範囲は半径2~3キロ。デパートを出発したミツバチは、目の前の久屋大通公園だけでなく、名城公園、鶴舞公園、白川公園まで出向いて季節ごとにさまざまな蜜を集めてくることが期待されているそうです。

季節ごとに、名古屋のはちみつが味わえる!

ビル運用会社の平松正光さんは「こどもたちの新たな賑わいの場にしたい」と考えていました。先日は、ここで幼稚園児がハチミツの試食や遠心分離機を使った採取も体験して、たいへん好評だったそう。平松さんも「ここで採れたハチミツを活かした子ども食堂も開きたい」と意気込んでいます。

とろけるような甘さが、たまりません!

私も、甘くて美味しいハチミツをいただきました。時代とともに、子どもたちの夢をはぐくみ、笑顔を生んできたデパートの屋上。この場所の未来に期待したくなりました。

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