電車よりも、実は「〇〇好き」だった私 糸井羊司アナウンサー
- 2023年06月23日
私の故郷・三重県四日市市で実施した「アナウンサー糸井羊司が語る!ふるさと三重・四日市」。
四日市での経験が今の自分にどう繋がっているのか、そして大好きな地元の電車の話もたっぷりとお話ししました。
ご存知のとおり電車が大好きな私ですが、実は幼い頃は電車よりもあの乗り物が好きだったのです…!
(NHKアナウンサー 糸井羊司)
イベントで初めて公にした話・・・
先日行われた津放送局主催のイベント「アナウンサー糸井羊司が語る!ふるさと三重・四日市」。
小学校卒業までを過ごした四日市での経験がいかに、いまの自分をつくりあげたか、・・・などというかなり個人的な話満載のトークイベントにもかかわらず、およそ350人の皆さまが来場してくださいました。本当にありがとうございました!
このイベントで、「初めて公にした話」があります。
右の写真は、幼稚園の卒園アルバム。
描いたのは、私の鉄道好きの原点ともいえる、かつての近鉄内部(うつべ)線です。
(現・四日市あすなろう鉄道内部線)
1980年代はじめまでは戦前に造られた旧型車両が走っていましたが、幼稚園に入る頃、新型車両が登場。ときめいた私は、アルバムの「裏表紙」に、その雄姿を描きました。
当時いかにこの電車を気に入っていたかがうかがい知れるわけですが・・・。
電車を描いたのは「裏表紙」。じゃあ「おもて」は何だったのか・・・。
そう、実は幼い頃、電車よりも「バス」が好きだったのです。
それを裏付ける資料が、もう1点ありました。
小学校1年生の時に描いた絵です。
バスに乗って、初めて白子(しろこ)駅(三重県鈴鹿市)を訪れた感動を描いたこの作品。
主題は明らかに「バス」ですね。ちなみに、右下の四角い物体が「近鉄特急」です・・・。
なぜバスに魅了されたのか。惹きつけられるポイントが2つありました。
バスの魅力 その1「行先方向幕」
いまやLEDが当たり前の行先表示。
当時は「幕」に印刷されていて、終点に着くと、くるくると回転し、表示が変わりました。
駅のバスターミナルで、その方向幕が動くのをずーっと見ていたい・・・。そんな少年でした。
もちろん電車にも「方向幕」はありましたが、系統番号(写真の場合「43」)がカラー印刷されている、そんな点も、バスの方向幕特有の魅力だったんだろうと思います。
(幼い頃、数字と漢字は「方向幕」で覚えたといっても過言ではありません。)
バスの魅力 その2「整理券」
大都市のバスしか乗ったことのない方には馴染みがないと思いますが、運賃が均一料金ではないバス路線で、支払いの際に必要な証明書のようなものです。
幼い頃の私にとって、乗車時に発行される整理券を発券機からピッと引っ張って受け取るのが、何よりの楽しみ。そんな「整理券好き」の私のために、なんと余分に発行してくださる優しい運転手さんもいらっしゃいました。
いい時代でしたね。本当に感謝です。
そして芽生えた願望・・・
そして、日々、路線図を眺めているうちに芽生えてしまったのが「終点まで乗りつくしたい!」という願望。幼稚園児の頃から小学校低学年にかけて、時には母と、時には姉や兄と、そしてついには1人で、四日市市内や周辺地域のバス路線を巡り、「終点探訪」を楽しみました。
「路線図の端っこには、どんな景色があるんだろう?」
「ふるさとを隅から隅まで知り尽くしたい」
私にとってバスは、そんな好奇心を大いに育んでくれた存在だったのです。
ただ・・・
その「純粋すぎる好奇心」ゆえに、「ある事件」を起こしてしまうことになるわけですが・・・。
その事件についてはぜひ、こちらの記事をご覧ください!
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