別井アナが応援! 大井川鉄道 SL復活への第一歩
- 2023年06月02日
「SL復活の場面を見たい!」2022年9月の台風15号で大きな被害を受け、全線で運転見合わせとなった大井川鉄道。12月、一部区間の運転再開を前に、試運転の様子を取材しました。
(NHK大津 アナウンサー 別井敬之)
SLを走らせる「大井川鉄道」
SLの朝は早い。
運転開始の3時間前には釜に火を点けなければならない。
オレンジ色の炎が瞬く間に広がってパチパチ聞こえてくると、いよいよ石炭をくべていく。
目盛りを見ながら蒸気圧が上がるのを待つ。
“空炊き”になるとボイラーが壊れ機関車が使い物にならなくなってしまうため、目が離せない。
2022年9月の台風15号の影響で、全線で運転を見合わせていた大井川鉄道・本線。
その一部区間(金谷~家山)が12月16日に待望の運転再開となりました!
1年を通してSL・蒸気機関車が走る路線として知られている大井川鉄道では、この日から、SL列車も運転するということで、寸断した線路の復旧とともに、車両の整備も進めてきました。
C10-8。昭和5年製の機関車も大規模な整備を行い、12月16日の運転再開で、およそ1年ぶりに乗客を乗せて走りました。
運転再開の前に、試運転が行われるというのでその様子を取材してきました!
運転再開へ向けて
客車の代わりに、重たい電気機関車を引いての、負荷をかけての試運転。
おや?なんだか「顔」が違う??
あれ?やけに角ばった顔してません??
はい、これ「おしり」の方を前にして走っています。
大井川鉄道のSLは、終着駅に到着すると転車台(ターンテーブル)で機関車の向きを変えて、行きも帰りもSLの「顔」つまり、煙突のある丸い側が前になるようにしています。
しかし、今回は部分開通。当面の折り返し駅となる家山駅は元々途中駅。ここには転車台はありません。
ではどうする?
答えは、バック運転。C10のような小型機関車は、石炭と水を乗せている横の隙間から、前方が確認できるようになっていて、元々この向きでも走ることができるのです。
今回は、「バック運転」での試運転でした。
C10-8の非常に珍しいこの「バック運転」が見られるのも、この機会ならでは。
ぜひこの姿も楽しみたいものです。
SLチームの皆さんと。静岡局勤務時代からのお付き合いの方も。
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