宮崎県議会議員選挙 注目ポイントをNHK記者が解説
- 2023年04月03日
3月31日に告示された宮崎県議会議員選挙。県議会の若返りについても選挙の注目ポイントの一つ。低下が続く投票率の要因についても専門家の意見を交えてNHK記者が解説します。
県議会の若返りについても選挙の注目ポイントの一つ
今回の県議会議員選挙、無投票となる選挙区が少ないですね。
前回は半数が無投票、その前の2015年は最多の10の選挙区で無投票で、県議会が今の定員になってからの選挙では最も少なくなっています。
理由はあるのでしょうか。
1つの要因としてすでに選挙区で一定の支持基盤を築いている現職の議員の引退により新人が選挙に挑むハードルが低くなったことが考えられます。
今回は、現職議員のうち、およそ4人に1人となる9人が引退しています。引退議員の多くは、5期から7期にわたって議員を務めたベテランで、こうした状況が、新人候補の立候補につながったといえます。
そうすると今回の選挙は「県議会の若返り」につながるかも知れませんね。
選挙前の議員の平均年齢は63.6歳でした。今回の立候補者は最年少が36歳、最年長が78歳で平均年齢は57.4歳。次の県議会は若返りが図られることになるかもしれません。
一方で、女性の議員は6人が立候補していますが、割合でみれば立候補者全体の1割ほどにとどまっています。
低下が続く投票率 原因は?
また選挙で課題となるのは投票率ですが、県議会議員選挙の投票率はずっと低下しているんですよね。
こちらのグラフが投票率です。2003年以降、低下が続き前回、4年前は過去最低の39.76%にとどまりました。主権者教育などの専門家は、県議会の活動がわかりにくいことなどが影響していると分析した上で、次のように話します。
少子高齢化、地方がどんどん細ってきているということをどうしようかというのが県政の大きな課題。我々の大事な社会生活の未来を決める議会ですので、そういう大事な議会の代表者を選ぶ、機会として県議会選挙をとらえていただければ。
県議会は去年の県知事選で当選して4期目となる河野県政をチェックする役割もありますよね。
県知事選では、これまでの県政に不満を持つ人が一定数いることが明らかになりましたから、県議会議員の役割は重要です。
人口減少対策や災害への備えなど宮崎県は多くの課題に直面しています。これらの地域の課題をじっくり考えてぜひ投票してもらいたいと思います。