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宮崎名物 "じゃりパン" 多くの人に惜しまれながらも一旦幕引き

  • 2023年03月31日

独特の「じゃりじゃり」とした食感が宮崎市内の高校生などに愛されてきた「じゃりパン」。その製造・販売が3月31日でひとまず幕を下ろすことになりました。製造するパン店ではレシピを受け継いでくれる事業者を探しています。

長年愛されてきた宮崎の”じゃりパン”

「じゃりパン」を販売している宮崎市大塚町のスーパーです。午前10時に開店すると、なごりを惜しむ客が次々に訪れて買い求めていました。

開店の10分前から外で待っていました。20個買えたので、友達にも思い出の味を配ろうかな。

懐かしの味、ふるさとの味って感じですかね。閉店するのは本当にさみしいです。

食べられなくなるのはつらいです。ぼくは宮崎を代表するパンだと思うし、パンの中ではこのじゃりパンがチャンピオンです。

「じゃりパン」は宮崎市の老舗のパン店が製造・販売している、コッペパンにグラニュー糖を混ぜたクリームを挟んだパンです。

当初は違う名前でしたが、砂糖のじゃりじゃりとした食感から「じゃりパン」と呼ばれるようになり、ついには正式名称になりました。

市内の高校の購買部で売られていたたため多くの人の思い出の味となり、県外にまで名をはせた“ソウルフード”ですが、製造元の閉店に伴い、その歴史にいったん幕を下ろすことになりました。

「愛されたじゃりパンを残したい!」後継者を募る

製造元のパン店は閉店前で多忙を極めているということで、事業承継を担当している会社に話を聞きました。

閉店は設備の老朽化や原材料費の高騰などを受けてのことだということですが、「愛されたじゃりパンを今後も残していきたい」と後継者を募ることにしたということです。

じゃりパンのレシピは製造機器や店の屋号などとともに、譲渡の対象になっています。

経営者は「『じゃりパン』さえ作り続けてくれれば、あとはメニューを変えてもらって構わない」と話しているということです。事業承継を担当している宮下聡一郎さんにお話しを伺いました。

宮下さん

SNSでも話題になり、すでに『後を継ぎたい』という応募が複数、来ている。しっかりと『じゃりパン』に向き合える人に後を継いでほしいというのが店主の希望なので、しっかりとDNAを引き継げる人を探していきたい。

事業承継に関心がある方はお店に直接連絡するのではなく、先ほどの宮下さんの会社に問い合わせてほしいということです。

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