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目指せ!宮崎の特産品 JA西都「青パパイア」を学校給食に提供

ミステリー×クッキング #9
  • 2022年09月30日

西都市で特産化が進められている「青パパイア」。子どもたちに新しい地元野菜を知ってもらおうと、市内の全小中学校の給食に「青パパイアのカレー炒め」が出されました。

「青パパイア」給食で食育を

青パパイアはビタミンや消化を助ける酵素が多く含まれることからここ数年、注目を集める野菜です。宮崎県内では西都市や児湯郡などで栽培され始めていて、今は収穫の最盛期。西都市内の小中学校に通う全ての子どもたちに、新たな地元の野菜を味わってもらおうと、特別メニューが提供されました。

給食を前に、三納小学校では、食材を提供したJA西都の担当者が訪れ、青パパイアの特性や西都市内の生産状況が分かる食育の授業を行いました。

田原早紀さん(JA西都)
黄色いフルーツパパイアが完熟する前に食べるのが青パパイアです。別名「野菜パパイア」とも言われています。西都市では今年55人の農家が青パパイアを作っていて、(授業を行った)この三納地区にも何人かの生産者さんがいます。買い物に行った時にできれば宮崎県産、できれば西都産のものを買って、農家さんの応援をしてください。

そして給食の時間。学校給食の栄養士が考えたオリジナルメニュー「青パパイアのカレー炒め」を食べました。全員が青パパイヤを食べるのは初めてです。

子どもたちは「シャリシャリしてて、カレー風味と合っておいしい」「西都でも作っていることが面白ろかった。これまで食べたことなかった」と話していました。

なぜ西都が青パパイア?

西都市では5年ほど前から青パパイアの生産を試験的に栽培を始めました。

青パパイアは成長が早いうえに、肥料や農薬がほとんど必要なく、あまり手間をかけずに育つ野菜なんです。このため高齢化や人手不足に苦労する農家でも新たに栽培を始めやすいうえ、耕作放棄地の解消にもつながると考えられたのです。

しかし青パパイアは、まだまだ日本では馴染みの薄い食材。何がきっかけで西都市で生産が始まることになったのか。そこには宮崎の名産品マンゴーが関わっていました。

マンゴーと青パパイアの共通点は「沖縄」

西都市は県内で最初にマンゴーの本格的な栽培が始まった土地です。5年ほど前、JA西都の職員がマンゴーの苗の買い付けに沖縄を訪れた際、現地の関係者から「青パパイア」の栽培を勧められたそうです。

農家の高齢化や耕作放棄地の解消に悩んでいたJA西都の担当者は茨城県水戸市ですでに青パパイアの栽培が始まっており、他県での実績もできていたことから、西都でも生産することを決意。宮崎の気候に適していることや採算が見込めることが確認できたことで、西都市の10戸ほどの農家で栽培がスタートしました。

耕作放棄地を活用して手軽に始められるなどとして、評判が口コミで周囲の農家に広がり、今では、およそ55戸が栽培を手がけています。

栄養満点&美容効果も

この青パパイア、実は私たち消費者にとっても、栄養面ですぐれた食材なんです。果物のパパイアより「パパイン」と呼ばれるたんぱく質を分解する酵素や、抗酸化作用のあるポリフェノール、ビタミン類やアミノ酸が豊富に含まれています。最近では、健康や美容に関心の高い人たちの間で人気が出てきています。

食育の授業を行った田原さんは以下のように話していました。

田原早紀さん(JA西都)
青パパイア自体が西都でも宮崎県でも、まだ新しい食材なので、きょうの授業と給食をきっかけに知ってもらって、お母さん、お父さんに伝えてもらい、家でも食べてもらえるようなきっかけづくりになればいいと思います。

NHK宮崎のこれまでの「青パパイア」ものがたり・・・

農業を応援して宮崎を元気にしようという「ミステリー×クッキング」。今年前半は健康にいい食材として脚光を浴びる野菜「青パパイア」を応援しています。4月放送の番組では、新たな魅力を発見しようと、食文化が全く異なる青森の郷土料理研究家のみなさんなどに新レシピを開発してもらいました。

青森編の様子はこちらからご覧いただけます。
https://www.nhk.or.jp/miyazaki/program/mysterycooking/index.html

宮崎での青パパイアの特産化、宮崎の気候との相性や栄養価の高さなどの魅力もあり、西都市などの取り組みをいっそう後押ししていきたいと思います。

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