茨城 国営ひたち海浜公園のネモフィラ見頃はいつまで? 混雑や渋滞対策は 特設バスも
- 2024年04月18日
国営ひたち海浜公園で丘一面を真っ青に染めるネモフィラの花が、ことしも見頃を迎えました。
日本だけでなく、海外でもSNSなどで人気を集め、多くの観光客でにぎわっています。
外国人はどうして小さなネモフィラの花を見に来たのか?
大型連休の混雑情報や見頃の時期などをまとめました。
(水戸放送局 記者 住野博史 國友真理子)
NHKプラスで配信 4/25(木) 午後7:00 まで
2024年は4月13日~ ネモフィラが見頃に
茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園では、直径3cmほどの小さな淡い青色の花を咲かせる「ネモフィラ」約530万本が、広さ約4.2haの「みはらしの丘」に植えられています。
公園によりますと、ことし・2024年はほぼ平年並みの4月13日から見頃を迎えています。
天気にも恵まれる中、連日多くの観光客が訪れていて、ネモフィラを背景にして写真を撮ったり、花を眺めたりして楽しんでいる様子が見られました。
外国人観光客も多数来園
ことしは円安も背景に、多くの外国人観光客でにぎわっています。
なかでも、茨城県が最もPRに力を入れてきた台湾。
4月3日、台湾東部沖でマグニチュード7.2の地震が発生しましたが、人口が集中する地域での被害は少なく、旅行会社などによりますと、団体旅行などへの影響はあまり出ていないということです。
私たちが取材に行った4月17日にも、台湾からのツアーが午前中だけで4団体来園。
園内では中国語をはじめ、さまざまな外国語が飛び交っていました。
台湾から訪れた男性
海浜公園のネモフィラのことは、聞いたことはありましたが来たことがなく、初めて来ました。
北海道や九州は行ったことがありますが、今回は黒部・立山に行く途中に寄りに来ました。
台湾から訪れた女性
こんなにたくさんの花が一面に並ぶネモフィラの景色は初めて見ました。とてもきれいです。きのうは牛久大仏も訪れましたが芝桜もきれいでした。
地震についても聞きました。
台湾から訪れた男性
新北市は古い建物がもう1回建て直さないといけなくなったけど、損失は大きくないです。皆さん関心を持ってもらってありがとうございます。
ほかの外国人からは、SNSを見て海浜公園を訪れたという声が多く聞かれました。
フィリピン人の女性
日本の配信者が流しているのをYouTubeで見て「私の行きたいところリスト」に入れていました。ここに行かなきゃいけないと思っていましたが、夢が叶ってよかったです。
中国から訪れた男性
TikTokに載っていて、日本にはこういう景色があるよとみんなが紹介してくれたので来ました。
見頃や混雑はいつ?
ネモフィラの見頃を迎え、にぎわいを見せるひたち海浜公園。
2024年は4月18日ごろに満開を迎え、5月4日ごろまでは見頃だということです。
では、混雑のピークは?
公園の管理センターによりますと、▼4月20日~21日と、大型連休にあたる▼4月27日~29日、▼5月3日~5日は、特に混雑が予想されるということです。
また、4月24日から26日については開園時間を通常より30分早めて午前9時にしています。
特に混雑が予想される時間帯は、お昼前後。混雑を避けるならば、朝早い時間や夕方がおすすめです。
ひたちなか海浜鉄道 シャトルバスの運行も
この時期、海浜公園付近の高速や一般道、それに園内の駐車場は自家用車で訪れる人で混雑します。
このため、地元・ひたちなか市を走るローカル鉄道、ひたちなか海浜鉄道湊線は、いまの終点・阿字ヶ浦駅から、ひたち海浜公園の「海浜口」まで「ネモフィラシャトルバス」をこの時期特別に運行しています。
ことしは4月13日~5月6日の間、運行しています。
海浜鉄道の利用客であれば、追加料金なく乗ることができます。
阿字ヶ浦駅でバスを待つ人の中には、香港から来たという女性もいました。
香港から訪れた人
1人旅で来ました。列車から見る景色もすごくきれいで、ここからバスがあるのは便利です。
渋滞を緩和するだけでなく、公共の交通機関に頼る外国人観光客にとっても、こうした移動手段はニーズがあるようです。
ひたちなか海浜鉄道は、早ければ2030年春にも海浜公園の南口付近まで、延伸を計画しています。
吉田千秋社長は、交通の利便性を高めることで、さらに多くの人が海浜公園に訪れやすくしたいと考えています。
ひたちなか海浜鉄道 吉田千秋社長
インバウンドのお客さんたちは鉄道をはじめとした公共交通を使って来ているので、この人たちにちゃんとした安定した交通手段を提供することが使命だと思います。
延伸が実現すれば、外国人のみならずより多くの人たちを乗せて海浜公園まで運んでいきたいです。
茨城県は「花絶景」をPR
一方、茨城県はネモフィラの花が今、見頃を迎えている国営ひたち海浜公園をはじめとした県内各地の花の名所の景色を「花絶景」としてSNSなどを通じてPRする事業を始めました。
これは18日に大井川知事がネモフィラの花が見頃を迎えたひたちなか市のひたち海浜公園で記者会見を開いて発表しました。
それによりますと、茨城県は石岡市の「いばらきフラワーパーク」など各地に花の名所があることから、花が楽しめる県としてPRする「いばらき花絶景プロモーション」を始めました。
SNSの「インスタグラム」で公式アカウントを開設し美しく花の咲いた景色を「花絶景」として、
▼名所での花の見頃や▼写真の撮り方などの情報を発信していくということです。
また今後は、インスタグラム上でフォトコンテストを行い、参加者に県内で撮影した花の写真を投稿してもらい、茨城の宿泊券や県産品を賞品として提供するということです。
記者会見に参加した地域の景色に詳しいプロデューサーの詩歩さんは、県内の名所として
▼あじさいが有名な桜川市の雨引山楽法寺や、
▼桜が数多く植えられている八千代町の東蕗田天満社などを紹介したうえで、
「さまざまな色彩の花の名所が近い距離に集まっているのが茨城の強みだと思う」と話していました。
大井川知事は、「茨城の観光を分析してみると花が強力なコンテンツになっているとわかった。点と点を結びつけてプロモーションし、多くの人に訪れてほしい」と話していました。
21日には4000万人突破 もとは…
国営ひたち海浜公園の入園者は4月21日、累計で4000万人を超えました。かつては旧日本軍や米軍の施設があった場所が観光スポットとして多くの人が集まる公園へどのように変わったのか、経緯をまとめました。詳しくは👇の記事で。
https://www.nhk.or.jp/mito/lreport/article/001/27/
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