みんなでプラス メニューへ移動 メインコンテンツへ移動

みんなでプラス

二酸化炭素を地下に埋めて脱炭素【インスタ画像でわかりやすく解説】

再エネをできるかぎり導入しても、省エネを行っても二酸化炭素を削減しきれなかったら?

という課題に、切り札として期待されているのが二酸化炭素を回収して、地下深くに貯留する技術です。

いったいどんなものなの?北海道の苫小牧市の実証施設を見てみました。

(NHK「おはよう日本」より)

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

二酸化炭素を埋めると脱炭素になる!?

温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指す上で“切り札”として期待されている技術があります。約17万人が暮らす北海道苫小牧市の港湾地区の一角で実験が進められています。

国内初となる大規模な実証施設で行っているのは、二酸化炭素を回収して地下深くに貯留するというもの。[CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)]と呼ばれています。IEA(国際エネルギー機関)によれば、2050年時点で脱炭素社会を達成するには、現在の二酸化炭素排出量の2割にあたる量を貯留する必要があるとされているんです。

高さ50メートルほどのひときわ目立つ塔。工場の排出ガスから二酸化炭素だけを回収します。「圧入井(あつにゅうせい)」と呼ばれる井戸のような施設では回収した二酸化炭素に高い圧力をかけて、井戸を通じて、海底1,000メートル以深の地下深くに送り込みます。

埋めるのは砂岩など隙間が多い地層。上にある泥岩などの地層がふたの役割を果たすので二酸化炭素を半永久的に閉じ込めることができるとされているんです。こうしたプロジェクトは欧米を中心に400件近く(2023年7月時点)立ち上がっています。

豊かな漁場で知られているこの海域。万が一、二酸化炭素が漏れ出た場合、地元で懸念されているのが漁業などへの影響です。懸念を払拭するため、▼貯留できているか海中センサーで観測する技術や▼地下に光ファイバーを設置し、揺れの変化から漏れがないかわかる技術も開発中です。

再生可能エネルギーの導入に、省エネの拡大。それでも二酸化炭素を削減し切れない場合の技術として、注目されている二酸化炭素を地下に貯留する技術。国が普及させようとしているこの技術の安全性や、どうやって費用をまかなっていくのかも課題です。

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。

インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

インスタグラム「地球のミライ」はこちらから※NHKサイトを離れます

関連番組

担当 地球のミライの
これも読んでほしい!

みんなのコメント(0件)