環境に優しい畑 その秘密は…“炭”【インスタ画像でわかりやすく解説】
気候変動を食い止める対策のひとつとして注目されているのが、土の中に二酸化炭素を埋めるという方法です。
畑にまくと炭素を土壌に閉じ込め、大気中への放出される二酸化炭素を減らすことが可能になると言う炭を使っているということですが…
(NHK「首都圏ネットワーク」より)
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環境に優しい畑で育った野菜

イベントやインターネットで「環境に優しい畑で育った」としてPRされ、販売されている野菜たち。 いま、多くの消費者に好評を得ています。
「もともと環境に優しい育て方に興味があったので、貢献したいなと思っています。食べてみるのがすごく楽しみです!」
秘密は…畑に混ぜられていた「炭」

野菜たちが育った畑には、土に「バイオ炭」 が混ぜられています。
炭には 「高い吸収性」があり、畑にまくことで水はけがよくなるといいます。さらに肥料を節約する効果も。その結果、水や空気を適度に保つことで土がよくなり、元気な野菜が育つというのです。

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バイオ炭とは
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▼植物は、枯れて土に返るとため込んでいた炭素と酸素が結びつき、大気中に放出されます
▼しかし、枯れる前に植物を炭にすると燃やす際に二酸化炭素を発生しますが、一部の炭素はそのままに残ります
▼炭は分解されにくいため、二酸化炭素になるのを防ぐことができるのです
一定の条件を満たした炭は「バイオ炭」と呼ばれ、 国の気候変動対策のひとつに位置づけられています。
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どうやってバイオ炭を作るの?
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バイオ炭は、材料の条件として
▼国内産であること
▼間伐材など、捨てられるような植物であることなどが定められています
それを、酸素濃度を管理、350度を超える温度で加熱し、炭にします。
ある農業グループでは2022年、11トンのバイオ炭を製造。二酸化炭素、約20トン分の放出を防ぐ効果が。これは、日本人1人が排出する温室効果ガスの量の2年半分にあたります。
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農業グループ事務局長 喜屋武 誠司さん
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「農業分野でできる脱炭素にむかって、バイオ炭というのはすごく効果がある。自分たちができるところをまずはやっていきながら、仲間を増やしてつながりを増やしていきたいです」

まだ始まったばかりですが、すでに18の道府県に広がっています。
「炭」と聞くと、 燃料として燃やすことをイメージする人も多いかと思いますが、「バイオ炭」 は燃やさずにそのまま土に埋めることが大切なのです。
数百年以上は二酸化炭素にならないとされ、また比較的簡単にできることもあり、国は農業分野での活用を進めていきたいとしています。
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