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メンマが放置竹林を救う!?【インスタ画像でわかりやすく解説】

8月11日は「山の日」です。

林野庁によると、世界で初めての「山」に関する祝日なんだそう。

今回注目するのは「竹林」。

管理が行き届かなくなった竹林を活用して国産のメンマを生産する動きも。

山から新たに利益を生む仕組みをつくり、人の手が入って管理が行き届くようになる循環が期待されます。

(NHK「おはよう日本」より)

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

メンマが放置竹林を救う!? 山の有効利用で循環をつくる

管理が行き届かなくなり各地で問題になっている竹林。そうした竹林から隠れた食材を発掘しているのが「純国産メンマプロジェクト」の日高榮治さんです。日高さんは、たけのこよりも大きく成長した「幼竹」を収穫しています。

幼竹は調理が難しく、使い道がないとされてきたのです。日高さんは徹底して、ゆでて塩漬けにする調理法を研究してきました。そこで編み出したのが、歯ごたえを保ち、クセや臭みをなくす方法です。調理された幼竹はメンマをはじめとする製品に加工し、2023年は40トンを生産しています。日高さんは、こうした活動が全国に広がってほしいとメンマづくりのレシピを公開。全国で90を超える団体や個人に活用されています。

純国産メンマプロジェクト 日高 栄治さん

「山の価値を上げるという意味では宝になればいい。そうなると思ってやっている」

山から利益が生まれる仕組みをつくることで、人の手が入って管理が行き届くようになる。そうした循環ができることが期待されています。

やっかいものの竹 活用で “オイシイ”農業に!

ブランド豚の専門店のメンチカツ。多い日で1日1,000個以上売れるほどの人気ぶりです。
人気のヒミツは原料の豚肉にまぜているエサ。それは、なんと「竹」です!輸入が中心の穀物飼料の高騰が続く中、輸入品と比べて割安だとして宮崎の会社が竹からエサを作りました。

白いラップで密封されているのは細かく砕かれた竹。砕かれた竹に乳酸菌を混ぜ込んで40日間放置しています。すると、この間に発酵が進んで柔らかくなるんだとか。

竹のエサは食物繊維が豊富で、子豚たちにも大人気!竹のエサを使用してから悩まされていた豚舎のにおいが軽減され、肉質自体もクセのない味に仕上がるようになりました。
一般的な育て方では1頭あたり約330キロ必要ですが、竹のエサを与えると約280キロで同じ大きさに成長。この農家では年間4,000万円以上のコスト削減につながったといいます。

養豚農家 馬場 康輔さん

「豚の腸とか元気になって、消化吸収力がよくなったと思います。消化吸収がよくなると、少ないエサでお肉になる」

原材料の調達にもユニークな工夫があります。竹のエサを作る会社が安定的な仕入れのため行っているのが、竹林の伐採です。伐採には多額の費用がかかるため、各地で放置状態に。この企業では竹の伐採を「無料」で行っているのです。伐採の依頼はすでに2年先まで予約済み。「無料伐採」とすることで、竹を探しに行かなくても原材料が向こうから“やってくる”ようになりました。伐採の無料化が社会課題の解決にもつながっています。

竹のエサを作る会社 田中 浩一郎さん

「竹林の所有者だけでなく、エサを使っていただく農家さんも『売り上げが上がった。ありがとう』と言っていただけます。そこがこの仕事をする上での喜びにつながっています」

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

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