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女性初の審判員 山下良美さん【インスタ画像でわかりやすく解説】

サッカーのワールドカップカタール大会で女性で初めて審判員として選ばれ、第4審判を務めた山下良美さん。

選手交代の際に背番号が記された表示板を掲げたり、会場にアディショナルタイムを知らせたりする役割を果たしました。

山下さんが審判員になるきっかけ、審判員としての目標、そしてワールドカップを終えたいま何を感じているのか、語ってくれました。

(NHK「視点・論点」より)

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

女性初の審判員 山下良美さん“大切にしていること”とは

審判員 山下良美さん

「私がサッカーを始めたのは4歳の頃『兄がサッカーをやっていたから』という理由です。そのときは男の子の中に女の子1人。でもそんなのおかまいなし!ただただサッカーを楽しんでいました。

コーチやチームの仲間にも恵まれていて、サッカーをつまらないと思ったことは一度もありません。失敗を恐れてチャレンジすることが苦手な私のプレースタイルは、良い言い方をすれば「堅実」。そのため、守備的なポジションをいつも担っていました」

審判員への転機は···

審判員 山下良美さん

「大学サッカー部を卒業するとき、女性の先輩に誘われたのがきっかけでした。当初、私は審判員に良いイメージはなく、正直やりたくはありませんでした。しかし、特に断る理由も思いつかなかった私は『まあ、とりあえずやってみよう』。仕方ないという気持ちで初めて審判をしました。審判であれ、サッカーの試合に関わるという喜びと、次はこれをできるようにならなければという向上心から、いつの間にか審判員としての活動を続けていて、いまに至っています」

目標はサッカーの魅力を引き出すこと

審判員 山下良美さん

「審判員の目標の中に、『サッカーの魅力を最大限に引き出す』というものがあります。それを目標にできる役割ということに気づいた時、これは魅力的だと感じました。私の目標は、選手が夢中になってボールを追いかけ、勝利を目指し、観ている人も夢中になり、試合が終わるとうれしかったり、悲しかったり、悔しかったりと感情が動くような試合に審判員という役割でサポートすることです」

“準備がすべてである”

審判員 山下良美さん

①身体的な準備
「主審は1試合で10kmを超える距離を走ります。試合展開についていくため、良いポジションをとるためには、走るスピードや俊敏性も必要な要素です」

②チーム分析や情報収集などの準備
「どんな想いで臨むのか、戦術や予想される試合展開やプレーを分析することで、展開の予測がより容易になります」

「試合前や試合中に準備したことだけがパフォーマンスとして発揮されます。変えられるのも準備の部分だけ。そのことを痛切に感じています」

女性初で注目されることも多いが…

審判員 山下良美さん

「2021年のJリーグ主審の担当、2022年プロフェッショナルレフェリー契約と、国内ではそれぞれ女性初ということで注目していただける機会が増えました。本来審判員は注目されるべき役割ではないと思います。とはいえ、いまはサッカー審判員として、女性審判員として、一人でも多くの人の目に届いて欲しい、注目してもらいたいと思います。もちろんそれが注目されない、当たり前になることが目標というのが大前提です」

ワールドカップを終えて…

審判員 山下良美さん

「サポーターがうれしさを爆発していたり悔しくて泣いていたり、サッカーは心を動かす、すごいスポーツだと改めて感じました。大会に参加できたこと、女性の審判員がワールドカップの試合で審判を務めたことは、この先につながってほしいと思っています。ここで終わってしまっては意味がないので、継続できるよう私自身もまた任された目の前の1試合に全力を注いでいきたいです」

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