【注目は?】夏の高校野球・準決勝「文徳vs九州学院」
- 2023年07月21日
東海大学野球部元監督 太田紘一さんが展望!
夏の高校野球・準決勝「文徳vs九州学院」
準決勝の第1試合は、26年ぶりの甲子園を狙う台1シード文徳と、ノーシードから順当に勝ち上がり、2年連続の甲子園を目指す九州学院の一戦となりました!
試合の見所や注目選手を紹介します。これを読めば、より試合を楽しめるはず!
(熊本放送局・アナウンサー・法性亮太)
「文徳」
持ち味の強打で、1シーズン通して上位の成績
文徳は、今大会3試合でチーム打率.455と準決勝に進出したチームの中でトップ。レギュラーメンバー9人のうち6人が打率4割以上と、その打力は目を見張るものがあります。ほかのチームに聞いても「打線は文徳」と話す関係者が非常に多くいる強打のチームです。去年秋、今年春の県大会は準優勝、RKK旗は優勝と、1シーズン通して上位の成績を安定して出しています。
今大会の勝ち上がり
▼初戦は「水俣」に8対1。
▼3回戦は「八代」に8対0。
▼準々決勝は「城北」に9対1。
いずれの試合も7回コールド。城北戦は大会注目の左腕井口投手に対しての打撃も光りました。
「九州学院」
エース直江投手が中心
去年夏の甲子園ベスト8メンバー6人残る
九州学院は、去年夏の甲子園で、2年生ながらベスト8の立役者にもなったエース直江投手の投球が光ります。準々決勝・熊本工業戦では9回148球3失点完投。最速は145キロを計測するなど見事なピッチングを見せました。さらにキャプテン大城戸選手など、チームに去年の甲子園メンバーが6人残っている経験も大きな強みです。
今大会の勝ち上がり
▼1回戦は「天草」に7対0。7回コールド
▼2回戦は「専大熊本」に7対0。8回コールド
▼3回戦「ルーテル学院」に3対0。
▼準々決勝は「熊本工業」に5対3。
そんな両チームの対戦。今回はNHKのテレビ中継でこの試合の解説を務める東海大学野球部元監督・太田紘一さんに、この試合の見どころなどを聞きました。
勝負のカギは
「文徳の強力打線」対「九州学院の直江投手」
試合の一番のポイントは?
見どころはわかりやすい。強打の文徳が、九州学院の直江投手をどう打っていくかだと思う。
まず九州学院の直江投手に関しては今大会素晴らしい投球を見せている。スタミナが課題だと聞いていたが、熊本工業戦は、終盤もほとんどスピードが落ちなかった。夏にしっかり合わせてきたという印象を持っている。心配なのは、148球投げた熊本工業戦から、2日しか開いていないということ。緊張感が続いているのは良いことだと思うが、疲労の部分でどれだけ体の調子を整えられるかがカギになりそう。
それに対し、文徳は粗さはありながらもやはり今大会も良いバッティングをしている。ただ直江投手相手にそう簡単には打てないと思う。ポイントは、追い込まれる前にどれだけ打っていけるか。直江投手が決め球で使うスプリット(落ちる変化球)は、2ストライクから打つのは至難の業。その前の、カウントを取りに来るストレートをどれだけ打てるかだと思う。
お互いはどう試合をすすめたいと考えている?
文徳が勝つとすると、5点以上はとらければと思う。3点以下で試合が進んでいくようならば、これは九州学院のペース。九州学院は文徳より得点力がないのでロースコアにしたいと考えているはず。いずれにしても、とても楽しみな対戦。戦力的にはほぼ互角だと思う。良い試合を期待している。
準決勝第1試合文徳vs九州学院、NHKではテレビ・ラジオで中継します!
球場に行けない方は、是非NHKでお楽しみください!