アイスホッケー高知県選抜、6年ぶり勝利!国スポ四国予選
- 2023年12月07日
NHK高知放送局アナウンサー・伊田晃都も在籍するアイスホッケー高知県選抜。
長年チームを支えてきたメンバーと新戦力が融合し、近年最強チームが完成!
6年ぶりの勝利を果たした。
去年まで通算「4勝35敗」の高知県選抜
スケートリンクが一つも無い、高知県。
ここに、アイスホッケーに第2の青春をかける大人たちがいる。
その名も「高知県アイスホッケークラブ」。
私、NHK高知放送局アナウンサーの伊田も在籍する、高知県唯一のアイスホッケーチームだ。
このチームを母体とし、特に20代~50代のメンバーで構成された「高知県選抜」は、
35年前から、国民体育大会の予選に出場している。
35年間で、勝利したのは、
2011年、2013年、2016年、2017年の4回だけ。(いずれもその後、2回戦敗退。)
通算、4勝35敗―。
決戦は12月2日(土)。6年ぶりの勝利へ!
「国民体育大会」改め、「国民スポーツ大会」となった、ことし(2023年)の四国予選。
来年、北海道で行なわれる“本戦”の1枠をかけて、四国4県が戦う。
試合は、12月2日土曜日、松山市。3回勝てば本戦出場だ!
試合まで、練習は、9月下旬から毎週土曜日の夜、香川県のスケートリンクで行ってきた。
リンクが空いていない夏の期間は、月1回、岡山県まで行って練習。
国民スポーツ大会の四国予選に出場しないクラブのメンバーも含め、
実践形式のマッチを中心に練習を重ねてきた。
私、伊田は、国体予選に去年(2022年)から参加している。
このチームの門戸を叩いたのは、2年前。
札幌出身の私、初任地が高知局。
初めての四国生活で、1年目は仕事で上手くいかないことばかりだった。
そんな中、私の心のよりどころとなったのが、学生時代から続けていたアイスホッケーであり、
このチームのメンバーだった。
ことしは、第2セットのディフェンスとして体を張って、チームに恩返しするぞ!
【第○セットとは】アイスホッケーは体力の消耗が激しいので、5人を1セットとして、2~4セットを1分弱で交代させながら戦う。高知県選抜は全2セットを交代させるため、第2セットの私は、試合が始まってから、2番目、4番目、6番目…に出場する。
1回戦「vs.徳島県選抜」
国体予選の1回戦。相手は徳島県選抜。去年まで5年連続で敗れてきた宿敵だ。
午後4時55分、緊張のフェイスオフ(試合開始)!
第2セットの私は、ベンチから試合開始を見守った。
年に1回しか出場しない国スポ予選で、アドレナリンがドバドバ出てくるのを感じながら、
今か今かと自分の出番を待っていると…。
開始30秒、高知・原田駿亮選手(#10)がいきなりゴール!
衝撃的な開幕だった。
その後も、原田選手が攻撃の起点となり、試合を有利に運んだ高知県選抜。
なんと宿敵・徳島県に7-1で勝利!
中でも、原田選手は、4ゴール、2アシスト、1ダブルアシストと、全得点に絡む大活躍。
高知県選抜の6年ぶりの1回戦突破に大きく貢献した!
「5勝36敗」になった高知県選抜
徳島に勝利した直後の2回戦、愛媛県選抜との試合。
しかし、現役学生も多く在籍する愛媛県選抜を相手に、連戦は体力的に厳しかった。
全員、汗を滝のように流し、両足がつる人も…。
結果は1-9で敗れ、2回戦敗退―。
本戦出場には及ばなかった。
それでも「2試合できる喜び」を皆でかみしめて、最後まで戦い切った。
「4勝35敗」だった高知県選抜は、徳島に勝ち、愛媛に敗れ、「5勝36敗」になった。
新戦力を中心に、全員でつかみ取った「5勝目」だ。
しかし、実は、この「36敗」も重要なのだ。
長い歴史の中で、幾度となく、チーム存続の危機に瀕してきた。
そんな中、毎年のように敗れながらも、
就職や転勤でやってくるアイスホッケー経験者を必死に集め、
チームを令和まで紡いできた方々の苦労があったからこその、価値ある「36敗」なのだ。
「高知県選抜としてアイスホッケーができること」に感謝の気持ちを抱きつつ、
6年ぶりの勝利を分かち合った。
勝利のニュースは「こうちいちばん」で伊田アナウンサーがみずから伝えました。
NHKプラスの見逃し配信で全国どこからでもご覧いただけます。
配信は12月11日(月)午後6:59まで。
アイスホッケーに興味を持った方へ
NHKでは、第91回全日本アイスホッケー選手権の準決勝2試合と、決勝1試合を、NHK BSで生中継!
2023年12月9日(土) … 準決勝 午前11時~、午後2時30分~
2023年12月10日(日)…決勝 午後1時30分~
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