＃きょうの土佐弁

＃きょうの土佐弁

連続テレビ小説『らんまん』は高知出身の植物学者・牧野富太郎博士が主人公のモデルであることから高知が舞台の1つとなっています。

ドラマでは数々の土佐弁が登場していますが、何となく意味は分かっても、理解しきれていないという人も多いのではないでしょうか。

高知放送局のTwitterでは「＃きょうの土佐弁」と題して、各回が放送されるたびに、土佐弁をピックアップして紹介しています。

そこでTwitterでも紹介した、第1回から第7回までに登場した土佐弁をまとめてお伝えしていきます。

第1回「おまん、誰じゃ？」

神木隆之介さん演じる主人公、槙野万太郎が冒頭に発するセリフ「おまん、誰じゃ？」。
植物に顔を近づけて愛おしそうに見ている印象的なシーンですよね。

共通語は「お前は、誰だ？」という意味で、「おまん」とは「おまえ」と相手のことを指しています。

例えば、「おまん（ら）、許さんぜよ」というように使うことができます。

第2回「天狗はええねや」

ディーンフジオカさん演じる幕末の土佐の偉人・坂本龍馬が万太郎にいう「天狗はええねや」。

共通語に直すと「天狗はいいね」になります。「～ねや」は主に男性が語尾で「～だね、～ね」というふうに使うことが多く、似た言葉でいえば土佐弁の「～にゃあ」です。

例えば、「犬よりネコがええねや（にゃあ）」。「犬よりネコがいいね」という意味になります。

第3回「命の力に満ちちゅう」

高知出身の俳優、広末涼子さんが演じる万太郎の母、槙野ヒサがバイカオウレンを見た際に発した「命の力に満ちちゅう」。

共通語だと「命の力に満ちている」。「～ちゅう」は「～している」という意味で高知の人は今も昔もよく使っています。

例えば、「バイカオウレンが咲いちゅう」というように、いま花が咲いていることを表すときに使います。

第4回「なんちゃあないに」

森優理斗さん演じる幼少期の万太郎が、周りに平気だとアピールするときに使っていたこの言葉
「なんちゃあないに」。

共通語は「なんでもないのに」で、「なんでもない、平気だ」とか、または、何もないときに使ったりします。

例えば、「ケガ？なんちゃあないよ」とケガが平気な時に使い、今でもよく耳にする土佐弁です。

第5回「待ちゆうらぁ」

 

家からいなくなった万太郎を探しに行くときに、万太郎の姉、綾がいっていた「待ちゆうらぁ」。

共通語にすると「待っているなんて」となります。

「～ゆう、～しゆう」は共通語「～してる」と同じで、英語の現在進行形「～ing」、今まさに何かしているときに使ったりします。

例えば土佐弁で「いま、晩ごはんを食べゆう」は、「いま晩ごはんを食べている」という意味になります。

第6回「ここじゃき」

名教館に通い始めた万太郎。教本を読む場所が分からないでいるところに、
メガネがトレードマークの万太郎の親友、寛太が「ここじゃき」と教えてくれたシーン。

共通語は「ここだから」という意味です。

語尾についている「～き」は共通語だと「～だから、～なんだよ」で、
理由付けや確認の意味で語尾に使います。
高知の人はよく言うので、聞きなじみあるという方も多いのではないでしょうか。

第7回「ちっくとだけ」

峰屋の番頭の息子・竹雄が手を痛めていることに気づいた万太郎が、竹雄に「アザが」と言葉をかけました。それに対し、竹雄が「ちっくとだけ面白かったですき」と答えています。
ここで出てきた土佐弁「ちっくと」。

共通語では「ちょっとだけ」という意味で現在あまり使われていないように思いますが、
例えば「ちっくと ちくきゅうを食べたい」と使います。

ちなみに「ちくきゅう」というのは高知のちくわにキュウリ一本を丸ごと詰め込む食べ物のことで、
私は朝ごはんやお弁当の一品としてよく食べています。

ほかにもあらゆる土佐弁が登場

連続テレビ小説『らんまん』を見ているとあらゆる土佐弁が出てきて、高知出身の私からすると土佐弁が注目されるまたとない機会で嬉しく思います。ぜひドラマを通じて、土佐弁や高知について多くの人に興味を持ってもらいたいです。

高知放送局では引き続きTwitterで「＃きょうの土佐弁」を発信していきます。お楽しみに！