注目!ドラフト会議#3 九州国際大付属高校 佐倉俠史朗
- 2023年10月23日
プロ野球のドラフト会議が今月26日に行われます。
九州国際大付属高校の佐倉俠史朗選手(さくら・きょうしろう)は、高校通算31本の打力で同世代の「四天王」の一角とも称された左の強打者です。進路をプロ一本に定め、吉報を待ちます。
取材 石井直樹記者
「四天王」と呼ばれ いざプロの舞台へ!
佐倉選手の魅力は、なんと言っても打撃力です。
高校生離れした大きな体から力強い打球を連発し、高校通算のホームランは31本。1年生の時から打線の中軸を任され、甲子園には春夏3回出場しました。
ードラフトを前にした今の気持ちを教えてください
どの球団に行けるかや、まず選ばれるかどうかっていうのが不安なポイントなんですけど、プロの世界に飛び込むっていう楽しみの方が今はあります
佐倉選手は、1年生の時から岩手の花巻東高校の佐々木麟太郎選手(ささき・りんたろう)、広島の広陵高校の真鍋慧選手(まなべ・けいた)、大阪桐蔭高校の前田悠伍投手(まえだ・ゆうご)とともに、「四天王」の一角として全国的に注目をされてきました。
ー「四天王」と言われてきた3年間を振り返ってどうですか?
すごく良い体験をさせてもらった3年間ですし、その中でも苦しいことがたくさんあった3年間なので、人間としても成長できた3年間かなと思います。打席の中ではあまり意識しないようにしてやってたので、みんなが思っているよりは、プレッシャーはないかもしれないです
プロに向けて“挑戦”を重ねる
佐倉選手がこの1年間取り組んできたのが、体重の減量です。去年秋の時点で115キロあった体重を、ことし夏までに10キロ以上絞りました。
ー減量すると打球が飛ばなくなることもありますが、なぜ減量したんですか?
走れないことが自分のいちばんのダメなポイントだったので、そこを克服するためにやったのと、チームで点を少しでも多くとるためには、2塁からヒット1本でホームにかえれるような走塁ができたらいいなと思ったので、自分のためにもチームのためにも減量しようと思いました。打球が飛ばなくなったということは全然なく、逆に体のキレが出て野球のいろいろなプレーがしやすくなったので、いい事しかなかったと思います
これに加えて、高校野球の引退後、プロの舞台を見据えて本格的に始めたのがウエイトトレーニングです。大きな体の佐倉選手ですが、これまではみずからの体重を使ったトレーニングがほとんどだったといいます。
プロはキレも体の大きさもパワーも全然違いますし、それに少しでも追いつけるようなことが今のうちにできたら、少し前に出ることができるんじゃないかなと思うので、今のうちにやっています
さらに、守備練習ではこれまで守っていたファーストではなく、サードのポジションで練習をしていました。ファーストはプロ野球では、外国人選手や強打者が多いポジション。サードを練習するのは、自分の野球選手としての幅を広げるためです。
ーサードの守備の手応えはどうですか?
慣れていないので難しいですけど、それでも教えてもらいながらやっているので、少しずつは上達してるんじゃないかなと思います
大学進学を断ちプロにかける思い
プロ野球選手になれるなら、支配下でも育成でも契約の形はこだわらないという佐倉選手。覚悟を決め、大学からの進学の誘いも断ったといいます。
ー進学できる大学を決めておけば、心にゆとりも生まれると思いますが、なぜ断ったんですか?
大学進学も考えたんですけど、今はもうプロ一本でプロだけを見て頑張ろうと思ってるので考えてないですね。プロでやるってことをしっかり覚悟して、プロ野球志望届を出したので、大学を決めればゆとりがあるというか、保険がきくかもしれないですけど、僕は野球人としてそういう保険を使わずにプロ一本で勝負したいなと思ったのでそうしました
ー最後に、将来どんな選手になりたいですか?
自分がいちばんいい選手だと思っているのは、自分のミスも味方のミスも取り返せるバッターだと思っているので、まずはそういうバッターに成長できるようになりたいですし、最終的には日本を代表して世界で戦えるような選手になりたいと思います
ー佐倉選手、ありがとうございました!
少し伸びた髪で、ともに甲子園に出場して引退した仲間たちと一緒に、次のステージに向けてとても楽しそうに練習をしている姿が印象的でした。同世代の高校球児を引っ張ってきた選手ですが、慢心することなく、プロに向けての新たな挑戦を続ける姿はとても頼もしく感じました。さらに上の舞台で、佐倉選手が日本の野球界全体を引っ張っていくことを期待したいです!
佐倉選手をはじめ、北九州ゆかりのドラフト注目選手は、ニュースブリッジ北九州で10月24日(火)と25日(水)の午後6時半から放送予定です。ぜひご覧下さい!