漢方薬の疑問に答えます

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【Q&A】がんに効果的な漢方薬はある?

がんに効く漢方薬があれば教えてください。また漢方薬以外にも、東洋医学としてがんに効果のあるものがあれば、紹介していただきたいです。(40代 男性)

専門家による回答

漢方薬で、がんそのものに効くと臨床試験などで科学的に証明されたものは今のところありません。ただ最近は、がんの進行に伴う倦怠感や抗がん剤の使用における吐き気や食欲不振などの副作用を和らげるために、漢方薬が使われるようになってきています。疲れやすい、食欲がないなどの症状によく使われているのは六君子湯(りっくんしとう)です。
また、ヨガは、乳がんの患者さんの睡眠障害や疲労感の改善に効果があったと複数の論文で示され、注目されています。

【Q&A】不調をうまく伝えるコツは?

ストレスで体調を崩しやすく、病院に行っていますが、胃がシクシクする、頭がぼやっとするなど、なんとなくの不調をうまく伝えるのが苦手です。症状を伝えるコツはありますか?(50代 女性)

専門家による回答

事前に困りごとや悩みごとを紙に書き出すといいでしょう。10個や20個になるかもしれません。そして困っている順番に順位をつけていきます。それによって、まずご自身のなかで症状について整理されると思います。医療機関でも、困っている順番に相談するとうまく伝えられると思います。

【Q&A】お灸(きゅう)の間隔やタイミングは?

自宅で本やテレビ番組を参考に、見よう見まねでお灸をしています。
お灸をする間隔や、避けた方がよいタイミングなど知りたいです。(40代 女性)

専門家による回答

最近では、薬局などでお灸セットを売っているので、試す人も多いと思います。
間隔については1日1回を原則にするといいでしょう。あまり頻繁に行うと、人によっては体がだるくなったり、皮膚がやけどのようになってしまうこともあるためです。
避けた方がよいタイミングはとくになく、ライフスタイルの中でやりやすいタイミングで行うとよいでしょう。

【Q&A】漢方薬は服用し続けていい?

漢方薬はずっと服用し続けていいのでしょうか?(40代 女性)

専門家による回答

漢方薬は、西洋薬と比べると副作用が少ないとはいえ、全くないというわけではありません。効果がよく分からないままのみ続けるのは避けて下さい。自己判断は控えて、専門医の指導のもと、体調や体質に合ったものを使うようにしましょう。

また、こむら返りに対して使われる芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)などの即効性のある漢方薬は、症状が生じてから使っても効果を発揮しますので、症状がないときに漫然とのむのはやめましょう。

【Q&A】足首の冷えに効果的な漢方薬は?

短い靴下がはけなくなるほど、足首が冷えるようになりました。症状の改善が期待できる漢方薬はありますか?(50代 女性)

専門家による回答

冷えが生じる原因や、冷え以外の症状があるかによって、改善が期待できる漢方薬が異なります。

  • 六君子湯(りっくんしとう)
    食欲不振、けん怠感、疲労感を伴い、全身が冷えるタイプ
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
    血液が手足の先までうまく循環せず足腰が冷えるタイプ
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
    顔のほてりなど上半身に熱が生じる一方で、下半身が冷えるタイプ
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
    ストレスで自律神経のバランスが乱れ、冷えを感じるタイプ

専門医に相談して原因ごとに活用することが大切です。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    みんなの「知りたい!」東洋医学