J3鹿児島ユナイテッドホーム最終戦でJ2昇格決めるには？

アスルクラロ沼津との負けられない一戦。３位カターレ富山４位奈良クラブから逃げ切るには？

2023年11月24日

大混戦のJ3いまどうなってる？鹿児島は現在2位

11月26日(日)
鹿児島にとって忘れられない歓喜の1日になるかもしれません。

鹿児島の皆さんこんにちは！
アナウンサーの黒田賢です。

サッカーJ3鹿児島ユナイテッドFCが26日(日)にいよいよホーム最終戦を迎えます。
相手は中山雅史監督率いるアスルクラロ沼津！！
この試合を午後1時05分からNHK総合で生中継でお伝えします。私は実況の担当です。

J3も残り2節…。終盤に気になるのはやはりJ2への昇格争いですよね。J3からJ2への昇格枠は「2」ですが愛媛FCが既に優勝＆昇格を決めたため残る椅子は1つ。

鹿児島ユナイテッドFCは現在昇格圏内の2位。
前節で今治に敗れ大島監督就任後初の連敗を喫したものの
3位の富山も八戸に敗れたため辛くも2位をキープしました。しかし富山との勝ち点差は変わらず僅差の「2」。さらに4位以下のチームも僅差で迫り
いまだ2位の鹿児島から9位の八戸まで昇格の可能性を残す大大大混戦です！！

ホーム最終戦で昇格を決めるには？

Jリーグは勝ち点で順位が決まります。勝てば「3」、引き分けたら「1」、負ければ勝ち点は「0」です。

単純に残り2試合連勝すれば昇格が決定しますが、
富山の結果次第では26日に1試合を残して「ホームで」昇格できる可能性があるんです！！

表にまとめると…。

鹿児島は次の試合、勝てば勝ち点は「61」となります。
富山は、勝てば勝ち点が「59」となり、最終節に逆転の可能性が残りますが、引き分けなら「57」、負ければ「56」となり、鹿児島との勝ち点差は「4」以上に広がります。こうなると、残り1試合で鹿児島が敗れて富山が勝ったとしても、勝ち点差で並ぶことはできません。
また、4位・奈良クラブ以下のチームについては、残り2試合に勝ったとしても勝ち点を「60」までしか伸ばすことができません。
ですから、次節、「鹿児島が勝ち、富山が引き分けか負け」の場合、鹿児島ユナイテッドの5年ぶり昇格が決定します！
一方で、考えたくはありませんが、次節、鹿児島が引き分けだった場合は勝ち点「59」、負ければ「58」ですので、次節の結果次第では富山に逆転されたり並ばれたりする可能性があるほか、ほかのチームにも最終節での昇格の可能性が残る、という状況も十分考えられます。

決戦を前に鹿児島ユナイテッド監督・選手の心境は？

ホーム最終戦に向かう鹿児島ですがここに来てまさかの連敗。3試合勝ちがありません。
前節終了後ベテランの端戸仁選手からは「ここまでゲーム前に緊張するのははじめてで、今日もすごく独特な体の感覚」とコメントがあり、大きなプレッシャーのなかでプレーする選手たちはなかなか本来の力を発揮できていません。

ただ、大島康明監督はいまこそ何かを変えるのではなくここまで積み上げてきたものを出し切ることに集中したいと考えています。

Q.ここ数試合決してうまくいっている内容ではなかったと思いますが、監督としては前節を踏まえて何かを変えなきゃいけないという認識なのか、今までどおりの鹿児島を貫いていくという気持ちなのか、どちらかというと？

やってきたものと違うものを着せてピッチに立ってもらおうとは一切思っていません
何のために今まで自分たちがこつこつやって来たかっていうと、こういう苦しい状況の中で自分たちがプレーする立ち返るものっていうものをしっかり持たせるためにやって来ました。言葉でどっちですかと聞かれれば大きく変えることはないと思います。

Q.沼津戦までの１週間はどういったことを大事にしていますか？

まずは選手たちが躍動するかどうかというところが必要になってきます。躍動するために、今選手たちにとって何が必要なのか、どういうことをチームとして整理することが、自分たちの選手がより良いものを出せるか？というところになってくるんじゃないかなと思います。当然沼津さんに対してどう戦うか？というところも必要な要素ではありますけれども、まずは自分たちの選手が躍動するということが大事かなと。

Q.次節昇格が確定する可能性がありますが、監督としてはどんな心境で臨んでいきたいと思っていますか？

監督やること自体が初めてなので、全てが初めてですので、こういった状況の中で特別自分が何かというよりかは、自分の信じているものを今まで選手たちに伝えてきましたし、そういったものを自信を持って出すということが必要になってくるんじゃないかなと思います。

Q.先日の試合後には端戸選手から今まで経験したことがないような緊張感だったという話もありましたが、監督から見てチームの雰囲気というのはどう感じていますか？

緊張感はあります。ただ、一体感もあります。その両方を選手たちから感じているということですね。

そして、チームのムードメーカーでワントップの位置で献身的なプレーを続ける藤本憲明選手はプレッシャーをも楽しむこと。そしてそれができる雰囲気が大事だと考えています。

Q.次の試合で昇格が決まる可能性がありますが、現時点で藤本選手の気持ちは？

これを目標にして、今シーズンやってきたので、ワクワクというか、早く試合に臨みたいなという気持ちです。

Q.今までも厳しい局面を何度も乗り越えてきている藤本選手ですが、今のチームの雰囲気はどう見えていますか？

練習では思いっきりサッカーを楽しんでいる部分もあるし、みんなでコミュニケーションを取り合ってやっている部分もありますが、試合になると昇格のプレッシャーというのはあるなという感覚もあるので、そこは僕も含めてですけど、みんなでサッカーをより楽しめるように、それを試合で表現できるように自分はやっていきたいなと思います。

Q.自分自身のゴールで昇格を決めたいという気持ちはありますか？

欲を言えばもちろんそうなんですけど、勝つことが最優先なので、そこに向けてもちろんゴールもですけど、ゴール以外の面でもしっかり貢献できればいいかなと思います。

Q.昇格へのプレッシャーを打破していくために何が必要だと思いますか？

やっぱりこのプレッシャーを自分たちがしっかり受け止めるというか、その緊張感、プレッシャーというのを嫌わないことが大事かなと思います。そういうプレッシャーも楽しんで、まずはサッカーをしっかり楽しんで、自分たちの持っているものに自信を持って表現すれば、必ず結果というのがついてくると思います。そういうプレッシャーを経験したことがない選手だったりも多分いると思うので、そこは僕が練習から和ませて、それぞれ選手個人個人がいいものを持っていると思うので、それを100%、120%出せるようなチームの雰囲気を出していければなと思います。

Q.試合が終わった後のどんなスタジアムの雰囲気を期待していますか？

とりあえず勝ちというのはもちろんですけど、他会場の結果だったりもあるので。ホームで決めたいなというのはみんな思っていると思うので、僕たち選手はまず勝ち、その後の乾杯、みんなで昇格して乾杯したいなと思います。

相手の沼津はどんなチーム？？気を付けたいところは？

では相手の沼津はどんなチームなのか。

Jリーグはホーム＆アウェーでシーズンで同じチームと2度対戦しますが
前回7月16日のアウェーでの対戦は0-2で敗れています。
沼津は現在11位で、すでにJ2昇格可能性は消滅しました。
しかし、チームを率いる中山監督は前節後に「あと2試合あるので、そこに自分たちの意地をぶつけていければとは思います」とコメントしています。

今季から監督に就任した中山雅史監督が目指すのは「超攻守一体」のサッカー。
攻守の切り替えの速さを常に意識しています。
実際に前回対戦した際の２点はどちらもボールを奪われてからの一気の速攻で失点を許しました。
さらに得点者はディフェンダーのサイドバックとセンターバックの選手。
ポジションに関わらずボールを奪った選手がそのまま走りこむこともあり注意が必要です。
鹿児島は沼津のこの攻守の素早い切り替え、激しいプレスにどう対応していくのかが大事になりそうです。

また昨シーズンは年間総得点がリーグワースト2位の27点と苦しんだ沼津ですが、今年はここまでに46得点を挙げ、得点力が大きく向上しています。
その立役者になっているのが22歳のフォワードブラウンノア賢信選手です。昨シーズンは29試合でわずか2得点だったブラウン選手ですが今シーズンは35試合に出場して12ゴールを挙げ覚醒中…。さらにはアシスト数も7に伸ばし攻撃陣を引っ張る存在です。
189cmという長身を活かした空中戦やポストプレーだけでなく、ドリブルも得意な選手です。鹿児島のディフェンダー陣はこのブラウン選手にいかに仕事をさせないかも見どころになりそうだなと思います。

ただ前回負けている沼津に対して、実は鹿児島はホーム戦4連勝中です。
サポーターの力を借りてホームで勝利をつかみたい！！！

いよいよ決戦ホーム最終戦をNHKでは生中継！！

さあ、26日に行われる鹿児島-沼津の一戦は
1時05分～NHK総合で生中継でお伝えします。

ちなみにクラブからは当日一万人前後の来場者が見込まれるため普段は使用しないゴール裏の芝生エリアも観戦席として利用すると発表がありました。
サポーターの皆さん。やっぱりホームで昇格の喜びを分かち合いたいですよね。
これまで鹿児島ユナイテッドがJリーグに参入して以降最も多かったホーム観客動員数は10916人。

これは5年前に鹿児島が初めてJ2昇格を決めた試合です。
しかも相手は今回と同じ沼津。

やっぱり現場での声援が一番力になると思います。
あの日を越える数のサポーターが駆け付け、ぐるっと一周スタジアムを紺色に染め上げたら…きっと鹿児島の選手たちも応えてくれると信じます。

1年でJ2から降格しコロナ禍と共に始まったJ3での戦いも早4年。
スタジアムでの応援ができない、または制限がある中でも昇格を信じて奮闘した選手・サポーターの思いが積み重なってこの大きなチャンスを生んでいることは間違いありません。

さあ、ラストスパート！頑張れユナイテッド！ユナイテッドサポーター！！
チェスト！！！！！！！！！！

私も熱くお伝えします🎤