ページの本文へ

かごしまWEB特集

  1. NHK鹿児島
  2. かごしまWEB特集
  3. 2023夏の高校野球鹿児島大会 組み合わせ 甲子園出場校は?

2023夏の高校野球鹿児島大会 組み合わせ 甲子園出場校は?

  • 2023年06月30日

まもなく開幕!第105回全国高等学校野球選手権記念鹿児島大会! 
64チーム73校が夏の甲子園出場をかけて熱戦を繰り広げます。 
 夏までを振り返ると、昨秋、今春、NHK旗の3大会のうち秋とNHK旗の2大会を神村学園が制し、春は鹿児島城西が頂点に立ちました。しかし、現時点で「2強」という印象はありません。春とNHK旗で準優勝の樟南、秋準優勝で春とNHK旗でいずれもベスト4に入った鹿屋中央といった上位常連の2校はもちろん、連覇を目指す鹿児島実業も甲子園の切符を狙う戦力を整え、実力差はごく僅か。今大会は混戦が予想されます。105回の記念大会を制するのはどのチームか ブロックごとに展望します。(NHK鹿児島アナウンサー 黒田賢)

第1シード 神村学園のブロック

NHK旗と昨秋大会を制し、第1シードに入った神村学園
注目は小田監督が「チームの柱」と話す主将の今岡歩夢(いまおか・あゆむ)。NHK旗では1番バッターを務め5割8分8厘を記録。走ってはチームトップタイの4盗塁。成績もさることながら常にチームを鼓舞する感情を前面に出した気迫あふれるプレーも魅力です。今岡のほか、NHK旗では松尾龍樹(まつお・りゅうき)、上川床勇希(かみかわとこ・ゆうき)2年生の岩下吏玖(いわした・りく)も4割超え。打線は活発です。投げてはエースの松永優斗(まつなが・ゆうと)、急成長の180cm超の長身サウスポーの黒木陽琉(くろぎ・はる)といった2枚看板のほか、2年生サウスポー今村拓未(いまむら・たくみ)や松元涼馬(まつもと・りょうま)、さらにはNHK旗では外野で出場した上川床も控え夏の連戦に向け盤石。4年ぶりの甲子園を目指します。初戦は川内との対戦です。

第8シード 出水中央のブロック

1回戦で最も注目は出水中央尚志館の実績のある私立校どうしのカード。出水中央は春、NHK旗ともに樟南に敗れましたが、春は序盤にリードを奪い、NHK旗では7回に6点を奪うなど去年からメンバーに入っていた3年生の德田怜雅(とくだ・れいが)、齋藤凌(さいとう・りょう)などを中心とした打線は爆発力があります。一方の尚志館も例年打撃のチーム。春の大会では開幕から2試合連続で2桁得点。春6割超えの4番キャプテンの田原遼太郎(たはら・りょうたろう)が強力打線を引っ張ります。甲子園出場経験のある鹿児島工業は初戦は志布志との一戦です。

第4シード 樟南のブロック

春、NHK旗と連続で決勝に進むもいずれも準優勝となった樟南は夏こそ2年ぶりの頂点を目指します。春からNHK旗にかけて2年生エースのサウスポー新藤侑芯(しんどう・ゆうしん)が成長。小さく落ちるカットボールを磨き投球の幅を広げ、NHK旗では打たせて取るピッチングで相手打線を翻弄しました。右打者のインコースに臆さず投げこむ強気のピッチングも樟南が投打のリズムを作る要因の1つになっています。また、3年生の小峰康矢(こみね・こうや)も春の決勝では先発し好投。188cm長身から投げ下ろす直球には力があります。攻撃はNHK旗準決勝の鹿屋中央戦の2回裏に見せた打者13人で9得点という爆発力だけでなく、犠打や盗塁を絡めた機動力で接戦にも強いのが持ち味です。
初戦に樟南と対戦するのは去年春のセンバツに出場した大島。甲子園を経験した体岡大地(たいおか・だいち)や有馬航大(ありま・こうだい)らが残ります。NHK旗で出水中央に延長10回タイブレークで接戦の末敗れた鹿児島川内商工鹿屋農業など地力のあるチームが集まるブロックです。

第5シード 鹿児島実業のブロック

去年夏を制した鹿児島実業は2年生に勢いがあります。直近のNHK旗では2年生の内野手・丸山陸(まるやま・りく)が14打数10安打と打線を盛り上げ、投げては4試合に登板したサウスポーの西悠太朗(にし・ゆうたろう)が鹿屋農業、尚志館、枕崎といった強打のチームを無失点に抑える好投を見せました。さらには制球力の高い菅田空来(すがた・そら)や145㎞の直球が武器の井上剣也(いのうえ・けんや)らいずれも2年生の投手陣も成長し、連戦を戦う準備を整えています。去年夏の甲子園を経験した3年生外野手の植戸颯大(うえと・そうた)ら3年生が奮起し、“3年力”を見せられるかどうかが連覇のカギになりそうです。そして、鹿児島商業の監督には、昨春に大島高校をセンバツに導いた塗木哲哉監督が就任。初戦は指宿商業との商業高校どうしの対戦です。

第6シード 枕崎のブロック

このブロックでは強打の枕崎が第6シード。春の準々決勝のれいめい戦では初回から7点を奪い、1番バッターの枦川典吏克(はしかわ・のりかつ)のHRなどで19-3で勝利してベスト4に進みました。そのほかにも秋と春連続ベスト8に入った離島勢・徳之島や春季大会の1回戦で春準優勝の樟南に延長10回タイブレークで好勝負の末敗れた鹿児島情報など力のある学校がそろいます。鹿児島玉龍大会注目の左腕・川畑陽介(かわばた・ようすけ)の投球がカギです。

第3シード 鹿屋中央のブロック

2014年夏に初めて夏の甲子園に出場した鹿屋中央が第3シード。ここまで秋は準優勝、春とNHK旗はそれぞれベスト4に入り安定した強さを見せてきました。夏を勝ち抜くうえで重要な要素になるのが「投手陣の層の厚さ」ですが、鹿屋中央の投手陣は全員が野手を兼任。変則サウスポーの郡山一心(こおりやま・いっしん)、俊足・攻守が光る村山源(むらやま・げん)、主軸を担う板敷風哉(いたしき・ふうや)、大谷修司(おおたに・しゅうじ)、松原琉輝(まつばら・りゅうき)といったメンバーが入れ替わりながらマウンドを守ることができる布陣で9年ぶりの甲子園出場を目指します。
 

第7シード 国分中央のブロック

第7シードは公立高校の国分中央。昨夏、昨秋いずれもベスト4に入り安定した強さを見せています。緩急のあるピッチングができるエースの濵田陸生(はまだ・りくう)、2年生の安藤寿丈(あんどう・じょう)といった投手陣をキャプテンで捕手の當拓樹(あたり・ひらき)がどのようにリードして巧みに試合を作っていくか注目です。昨秋ベスト8に入っている上位常連のれいめいも同じブロック。初戦は川薩清修館との対戦です。

第2シード 鹿児島城西のブロック

最後は第2シードの鹿児島城西のブロック。春の鹿児島を制した鹿児島城西。二刀流でプロからも注目が集まる明瀬諒介(みょうせ・りょうすけ)が最後の夏に挑みます。1年生の頃からホームランを量産。今季投げては最速152㎞をマークし二刀流の完成度も高まってきています。さらに主将で強肩の黒川虎太郎(くろかわ・こたろう)、長身・長打が持ち味の池野航太(いけの・こうた)、左投げの二塁手・濱田陵輔(はまだ・りょうすけ)ら去年の主力も残り3年生がチームを引っ張ります。投手陣は明瀬のほか、芦谷原睦(あしたにはら・あつし)も変化球を中心とした安定したピッチングで先発の軸になりそうです。

NHKでは準々決勝から大会の模様を生中継!

大会は7月1日(土)に開幕し、順調に進めば7月23日(日)に決勝を迎えます。
NHKでは準々決勝からラジオで、準決勝からはテレビとラジオで大会の模様を生中継でお伝えする予定です。

  • 黒田 賢

    NHK鹿児島放送局 アナウンサー

    黒田 賢

    2021年入局。ニュース、スポーツ実況などを担当。
    大学時代は競走部。箱根駅伝で給水ランナーを務める。山形県出身。
    映画とK-POPを愛する24歳。

ページトップに戻る