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かごしま国体 お手玉競技が世代を越えて好かれる理由とは

  • 2023年06月20日

 

今年10月に開かれるかごしま国体を前に開催されるデモンストレーションスポーツ。 幅広い世代にスポーツに親しんでもらおうと、国体の競技の一つとして実施され、年齢や性別を問わず誰でも参加できます。そのうちの一つが実は「お手玉」。競技になっているんです。お手玉とともに毎日をいきいきと過ごす 85歳の女性に密着しました。

情報WAVEかごしま スポーツキャスター 益田美悠

 

「お手玉」が競技に!

 今年10月に開かれる国体を前に開催されるデモンストレーションスポーツ。 幅広い世代にスポーツに親しんでもらおうと国体の競技の一つとして実施されるもので、年齢や性別を問わず誰でも参加ができます。このうちの一つが「お手玉」です。

普段は遊びのお手玉ですが、競技では決められた範囲内で、お手玉を頭より高く投げて、落とさないでどれだけ長く続けられるかを審判がジャッジし、勝敗が決まります。 

お手玉には種目がいくつかあります。

お手玉2個を両手で交互に上げる「両手2個ゆり」
お手玉2個を片手で交互に上げる「片手2個ゆり」
3個のお手玉を両方の手から交互に上げる、上級者向けの「ジャグリング」

それぞれの熟練度に合わせて誰でも気軽に挑戦できます。 幅広い世代が集中力や瞬発力を養える競技として、デモンストレーションスポーツに採用されました。 

お手玉で人生が豊かに

ひときわ華麗にお手玉を操る女性がいます。猿渡アサ子さん、お手玉歴15年のベテランです。 元々フラダンスや太極拳など体を動かすのが好きでしたが、年々体力に自信がなくなる中、長く続けられるスポーツを探していたときにお手玉と出会いました。

猿渡さん

年齢とともに、無理をしてはいけないなと思って、 お手玉の教室があるということで、行ってみたんです。

すると腕前はみるみる上達。 所属するお手玉の会では3段を取得し、県大会でも優勝しました。 また、お手玉を通して多くの人たちと出会い、 交流の輪も広がりました。 

近所の子供にお手玉すると言うと、「するー!」って言って、 庭の芝生のところで一緒にするんです。私自身もお手玉の大会に出られることは楽しいです。

 大会当日。 晴れの舞台に臨む猿渡さんは少し緊張した様子。今回猿渡さんが出場したのは難易度の高い「3個ゆり」。 

「3個ゆり」:3個のお手玉をどちらかか片方の手から投げ上げる

順調に上げ続けるも・・ ・残念ながら予選敗退。 入賞とはなりませんでしたが、全力を出し切りました。

やっぱり大会は緊張しますね。でもみんなの競技を見ながら楽しくできました。

 世代を超えて愛されるお手玉 

会場には小学生から90代まで様々な年代の人たちが参加。 会場は、成功しても失敗しても緊張がほどけた瞬間、和やかな雰囲気に包まれていました。

鹿児島
お手玉の会
山本清洋会長

お手玉には笑いがある、場が和やかになるんです。

 

参加者

いろんな人と交流しながら、お手玉ができて、とても楽しくてよかったです。

猿渡アサ子さん

みんなで大笑いしたり、子どもたちに拍手をしてあげたり、とても楽しい一日でした。

取材後記

「お手玉は落としちゃってもね、楽しいのよ」 と笑顔で話す猿渡さん。 お手玉を通して広がる交流、失敗しても仲間と笑い合う空間、 楽しみにしているという公民館での練習、猿渡さんにとってスポーツが生活の中に溶け込んでいるのを感じました。 生涯スポーツに携わるということは、毎日を生きる原動力になると実感した取材でした。

  • 益田美悠

    情報WAVEかごしま スポーツキャスター

    益田美悠

    大学時代を過ごした鹿児島でスポーツキャスターとして各地を取材。 本取材後、お手玉の技「片手2個ゆり」を密かに特訓中。 特技とはまだ言えない。

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