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西神楽で実現する理想のセカンドライフ

  • 2023年9月11日

だれもが憧れる、ゆったりとした時間で好きなことをする生活。実は難しいことじゃないのかも……?

 そう思わせてくれたのは、旭川市・西神楽に住む秋山夫婦。朝のコーヒーは、ばい煎をするところから。庭の野草をつんで、朝食のサラダに。日本じゃないような生活を送る夫婦は、もともと都会で暮らしていました。今の生活を始めたのは「人生一度きり」と、思い切って早期退職をしてからのこと。西神楽での豊かに暮らす、お二人のセカンドライフに密着しました。 

西神楽のセカンドライフ 憧れの生活を夫婦で

ローカルフレンズ滞在記、9月の舞台は旭川市西神楽です。自宅で民泊を営む秋山マリアさん、秋山拓郎さん夫婦のもとに、谷翔悟ディレクターが1か月滞在します。

秋山夫婦が営む民泊は、最寄りの西神楽駅から歩いて45分。民泊の目の前は、圧巻の景色。

民泊に着くと、マリアさんがお出迎え。中にお邪魔すると、パンツ姿の拓郎さんが。早くもディレクターに心を開いてくれている模様……?

さっそく秋山夫婦の豊かな暮らしを目の当たりにします。それは翌日の朝食のこと。朝のコーヒーをばい煎していれ、サラダは庭の野草を摘んできてつくります。青空の下という条件も相まって本当においしかったです。普段はスーパーで次の日の食材を急かされるように買っている私の生活と、なんと違うこと!

けれどもともとは、2人も都会暮らしが長かったそう。拓郎さんは、3年前まで北海道警察の警察官でした。札幌でも有数な高級住宅街の円山に住んでいました。

転機は3年前。拓郎さんは「自分の人生は一回」と警察官を53歳で早期退職しました。退職後は自分がいいと思ったことをやりたいと、色々な地域を夫婦で回った末、自然豊かな西神楽への移住を決めたそう。購入した家のリフォーム代で、退職金をすべて使い果たしたと話す拓郎さんもどこか誇らしげ。

リフォームが終わると、購入した自宅を民泊として貸すことも始めます。この1年で14の国と地域からゲストが訪れたというから驚きです。

拓郎さんは民泊のかたわら、公民館の館長として働く一面も。東京や札幌などの人脈を駆使して、コンサートやヨガ講座など、さまざまな会を企画しています。移住して2年になる今では、お祭りのステージの悪役をやる仕事まで舞い込んでくるようになりました。

拓郎さんに今の生活について聞いてみると、

「(警察官時代より)3~5倍くらい忙しいですね。これもやりたい、あれもやりたい。これもできる、あれもできるという忙しさなんで質はまったく違うんですけど。自分を生きているって感じですかね」

自分を生きている。その言葉から、日々の充実度が伝わってきました。

自分のペースが一番 カレー店を営む夫婦

滞在5日目、秋山夫婦がとっても仲良くしている方たちを紹介してもらいました。去年、西神楽にカレー店を開いた亀濱正哉さんと亀濱美里さんご夫婦。正哉さんのつくるカレーはスパイスをふんだんに使用した本格派で、うわさを聞きつけてスリランカ出身のカレーのプロも訪ねてくるほどの評判です。

今でこそ和気あいあいと話すお二人ですが、一時は夫婦の仲が冷え込んでしまったこともあったそう。それはまだ、正哉さんが旭川市内の某カレー店のちゅう房で働いていたときのこと。忙しさのあまり、会話もまともにできなかったのだとか。

美里さん「(正哉さんは)会社のことでいっぱいいっぱいで、夜もすごい遅いし、私は私で初めての子育て。ちょっとした会話がしたいだけなんだけど、それすら上手くいかなかった。だからすごく不自然な暮らしだったと思うんですよね」

現状を脱却すべく、西神楽でカレー店を始めることにしました。自分たちで店を持って、自分たちのペースで生きていこうと考えたのです。

お店の営業はランチが中心。子どもと過ごしたり、新たなメニューを考えたりする時間を大切にしています。

豊かな生活を送る2組のご夫婦。自分らしい生活を実現するために必要なのは、ちょっとの勇気と思い切りなのかもしれません。

 

続きはこちら
西神楽編第2週 西神楽編第3週

 

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